むかしむかし、太夫という村に、おおきな大きな杉の木がありました。
很久很久以前,在一個叫太夫的村子裡,有一顆很大的杉樹。
その杉の木には天狗が住んでいて、毎晩、村から娘を一人、二人と連れて行くので、この村にはとうとう娘がいなくなってしまいました。
這顆杉樹上住著一隻天狗,每晚都從村子裡帶走一兩個姑娘,於是村子裡逐漸沒有了小姑娘。
村人たちは何とかして、天狗をこらしめる方法はないものかと考がえました。
村民們討論著應該如何懲罰一下天狗。
ある日の事、一人の村人が言いました。「天狗は鼻が高くて赤ら顔だから、天狗よりももっと顔の赤い獅子頭をつくって、天狗をおどかしてやってはどうだ?」
有一天,有一個村民說:「天狗長著長鼻子和紅色的臉,我們就製作一個比天狗臉更紅的獅子頭恐嚇一下天狗如何?」
そこでさっそく村人たちは獅子頭を作り、村の十字路におきました。
於是村民們立刻製作了獅子頭,放在村子的十字路口。
夜になり、天狗は娘を探しに村の十字路にやって來ました。
入夜,天狗來到十字路口尋找小姑娘。
村人たちは獅子頭をかぶると、「それっ!」と、天狗に飛びかかりました。
村民戴著獅子頭,大喊:「喂!」,向天狗撲過去。
「なんと!この村に、わしよりも顔が赤くて強い者がいるとは」天狗はびっくりして、杉の木の中へ姿を消してしまいました。
天狗嚇了一跳:「什麼?村子裡居然有比我臉還紅的強者。」躲進了杉樹中。
そして天狗は杉の木のてっぺんから、村に向かって大きな聲で、「今まで食べた娘を全部はき出すから、許してくれ!」と、叫び、天狗は娘を一人ずつ口からはき出したのです。
天狗從杉樹的頂端朝村子喊:「我會把至今為止吃掉的小姑娘都吐出來,原諒我吧!」,說著天狗把一個一個小姑娘都吐了出來。
それからというものは、村の杉の大木から、「許してくれ、許してくれ」と、いう様な、天狗の寢言が聞こえてくるようになったという事です。
從那以後,村子的大杉樹總是能聽到天狗的夢話:「原諒我吧,原諒我吧。」