日語聽寫計劃
「Sound Library~世界に一つだけの本」第10話!
(可上下滑動查看)
和今天故事裡主人公小時候一樣,我從小也很喜歡雨天,可是我並不是喜歡穿著雨鞋在水坑裡亂踩,我只是喜歡淋雨。我常常故意不帶傘,在雨裡亂跑,穿著帆布鞋,跳著避開路上的水坑,說來也奇怪,在我的記憶裡,即使這樣,我的鞋從來沒有被弄髒過。淋雨這個習慣,到了上海幾乎就不得不捨棄了。正如很多人所知,上海的雨,夏天太黏糊,冬天又太冰冷,春秋呢短暫得幾乎不著痕跡。歡迎欣賞今天的故事。
(本段為音頻片頭,每集音頻開頭都是基本固定的講述)
慌ただしく過ぎていく時の波に ふと 足元を掬われそうになった時 必ず 紐解く本があります。その本にはある女性の人生が描かれています、どこにでもあるごく普通の人生。でも 本の中の彼女に出會うと、心に湖に波紋が幾重にも広がるように、ゆっくりと優しい言葉が満ちていきます。今日は どんな彼女に會えるでしょうか。
在匆忙流逝的時間洪流中,突然似乎要摔倒(遭遇挫折)的時候,有一本必讀之書。這本書描寫了一位女性的人生,她的人生平淡無奇十分平凡。但是,當我們邂逅書中的她,就像心裡的湖面激起了層層漣漪,故事裡充滿著安靜卻溫柔的華語。今天,我們又會遇到怎麼樣的她呢?
Sound Library~世界に一つだけの本
朗読は わたくし 木村多江がお送りいたします。
有聲圖書館~世界上獨一無二的書
由我,木村多江,為您朗讀呈現。
私の名前は月原加奈子。38歳。旅行會社に勤めている。雨が降っていた、激しい雨、アスファルトに跳ね返った雨粒が足元を濡らしていく。風も強い、ビニール傘の骨が外れてしまう。やっとタクシーの空車を見つけた、救われた思いで乗り込む。
車內は叩き付ける雨の音も遠のいって、洞窟の中のような安心感があった。行き先を告げる。運転手はかなりな高齢、名前 荒木二郎さん。
私には 必ずネームプレートを見てしまう癖がある。レストランでも コンビニでも 名前と顔を見比べてしまう。別に 何かのデータをとっているわけでも 自分での研究テーマがあるわけでもない。ただ、名前を知ると、その人の存在感がぐっと立ち上がる。
我的名字叫月原加奈子,今年38歲,在旅行社工作。下雨了,瓢潑大雨,雨落在柏油路上又彈回來弄溼我的褲腳。狂風肆虐,透明塑料傘的傘架眼看就要被折斷。終於找到一兩空著的計程車,懷著被拯救的感恩之心迅速鑽進車裡。
拍打的雨聲漸漸遠去,車內像洞穴一樣,給人一種安心感。我告訴司機要去的地方。司機看起來年紀已經相當大,名叫荒木二郎。
我有一個癖好,就是一定會注意到別人的銘牌。無論在餐廳還是在便利店,總是不自覺將人的名字和長相進行對比。我並不是為了獲取什麼數據,這也不是我的研究主題。僅僅是因為,如果知道了人名,那這個人的存在感就會一下子有立體感
以前、都岡村さんというホテルの女性コンシェルジュにあった。「珍しいお名前ですね」きっと何度も言われてきたのだろう言葉を 私も言ってしまう、「下のお名前は」と聞くと、「その質問は初めてです」と言いながら、「つぐみといいます」と少し照れて答えた。都岡村つぐみ。その名前を口に出してみたとたん、訪れたことのない村の風景と學校に通う幼いつぐみちゃんの後ろ姿がふわっと広がった。山の緑はどこまでも深く、鳥は空高く舞い。細い道を行くつぐみちゃんの赤いランドセルが揺れている
曾經我遇到過一個叫都岡村的酒店女接待員。「您這個姓氏很罕見啊」這樣的話她肯定聽過多數遍了,但我還是不由得發表了看法,我問她「那你的名字是什麼呢?」她說「這還是第一次有人問我名字,然後有點不好意思地說「叫継実。」都岡村繼美,我將名字說出口的一剎那,我眼前放佛展開一幅畫面,畫面裡是從未到訪過的鄉村風景和幼小的繼美去往學校的背影。山青翠欲滴,鳥群在高空盤旋。小繼美走在細長的小道上,紅色的書包搖搖晃晃。
「まいったなぁ」タクシー運転手荒木さんのつぶやきで 現実に引き戻された。「お客さん、渋滯、ダメだな、動かねえよ、雨だし。あー今日は五十日だから、混んじゃってどうにもなれない」遠くクラクションの音がする、「どうする?どっかの地下鉄の駅で降りる?」
濡れた靴と折れた傘。地下鉄の階段を降りたり下ったりする元気がなかった。
「いいえ、このままで」
「動かないよ、本當に」
「はい」
仕方ない、雨だから。雨だから このままでいい。
「糟了啊」計程車司機荒木先生的一聲低語把我拉回了現實。「顧客,現在不行了,堵車呢,完全動不了,又下著雨。想起來今天還是25號,堵得沒辦法」遠處傳來了汽車喇叭的聲音「怎麼辦?把你送到附近的地鐵站?」
溼透了的鞋和折斷的傘。這樣我可沒力氣在地鐵站上下樓梯。
「不,就這樣吧。」
「動不了哦,真的」
「嗯」
這也沒辦法啊,下雨天嘛。因為下雨,所以就這樣就好。
幼い頃、雨が好きだった。正確には 雨の日に履く黃色い長靴が好きだった。その靴を履けば 何も怖くない。水たまりだって、泥道だって、バシャバシャ突っ込む、わざと用水路を歩いてみたりする。靴とお揃いの黃色い傘をくるくる回しながら、走る、飛ぶ、そして、転ぶ。「どうしたらここまで汚せるでしょう、この子は」と母に怒られるのが 何だか嬉しかった。白くてふわふわしたバスタオルで頭をゴシゴシ吹かれる時の 何とも言い様のない幸福感。
洗濯したばかりのタオルのにおい、母の手の香り、すぐに風呂場に直行。まだ明るいうちに入るお風呂が好きだった。湯船に漬かりながら雨の音を聞く、「ちゃんと肩までつかりなさいよ」と遠く母の聲がする。「はい」大きくな聲を出す。
小時候,我很喜歡雨。準確地說,我是喜歡雨天穿的那雙黃色雨鞋。只要穿上那雙鞋,就什麼都不怕。水窪,泥路,都可以跳進去踩。還故意去走有水渠的地方。手裡轉著和鞋配套的黃色雨傘,跑著,跳著,然後摔著。「你這孩子啊,到底是怎麼弄得這麼髒的」母親生氣地說,但不知為何我心裡卻很開心。白色柔軟的浴巾使勁地搓著我的頭髮時那種無法言語的幸福感。
剛洗好曬乾的毛巾的味道,母親上的香氣。立馬泡進浴缸裡。天色未暗時的沐浴,我最是喜歡。浸泡在浴缸裡聽外面的雨聲。遠遠傳來母親的聲音「好好把肩膀也要泡在熱水裡哦。」
「嗯~」我也大聲地回答。
「お客さんは聲がいいね」といきなり荒木さんが言った。「私ら 長くタクシー転がしてると、お客さんの聲でいろいろわかったりするもんでね、ははは」荒木さんが後をチラッと見て笑った。前歯が二本しかなかった。「聲はごまかせませんから。」
雨がますます強くなっていた。前を行く車のテールランプが赤く滲んだ。
「あー、もういい加減タクシーやめたらって、加賀は抜かしやがる、そうなじいさんの車 誰も乗りたくねーってね。まぁ、実際 私 昭和一桁だし、目もしょぼつくし、足だって痺れるときあるにはある。でもね、お客さん。私ら人間にとって一番大事なことわかります?」いきなりの質問に雲った窓ガラスを見る。「はははは」荒木さんは 前歯二本で笑う。「働くってことだよ」自信たっぷりに
「顧客您的聲音真好聽啊」荒木先生突然說了一句。「像我們這樣長期開計程車的人,只聽顧客的聲音就能大致知道這個人的情況,嘿嘿嘿」他笑著往後瞥了一眼。我發現他只有兩顆門牙。他接著說「聲音是騙不了人的。」
雨越下越大。走在前面的車尾燈呈現出朦朧的紅色。
「啊~我說您還是不要坐計程車了吧。這種老大爺的車誰也不想乘坐的啊。啊,其實我是昭和頭十年出生的,現在眼神也不是很好,腿腳有時候還麻木。但是顧客啊,你知不知道我們人活著最重要的事是什麼啊?」我被他這突如其來的問題問住了,看著霧氣朦朧的車窗。荒木先生哈哈哈地笑著僅有的兩顆門牙,自信滿滿地說「就是工作啊。」
「えらいお坊さん 確か 日蓮さんだったと思うんだけどさ、こういう言葉があるんだよ。働くこと、これ信心なりってなあ。信心ってのは信じる心、つまりさ、こういうこと。働くっていうのは傍が楽になるってことなんだ。つまり 周りの人を楽にするってこと。そんで思って。働くは人偏に動くと書く、傍を楽にするために動く。これが働くってことよ。わかる?ふふふ」また 前歯二本。「動けるうちは人様のために動く、いい話だろ。こう言う高尚な話してもよ、かがはついて來れねえんだよなぁ。いや、お客さんはすっかり理解してくれるから、気持ちがいいよ。はははは」
あのう、何も言ってませんけど。
「有一個了不起的僧人,我記得好像是日蓮,他曾說過這樣的話:工作,就是信心。信心是指有信仰的內心,就是這樣的啊,工作是為了讓身邊的人輕鬆,也是讓周圍的人快樂。我是這麼想的。「働く」這個詞寫作人字旁一個動字,意思就是讓身旁的人快樂的意思。工作就是這麼回事啊,你懂了嗎。呵呵呵」又看到了他兩顆門牙。「趁還能動彈的時候,為了其他人而奔走,這個說法很不錯吧。但是即使話說得這麼高尚,也不會跟上來啊。哎呀,顧客你很能理解我的心情,真讓我開心,哈哈哈哈」
我心想,不好意思哦,我好像什麼也沒說啊。
少しずつ少しずつ車が進み始めた。テイルランプがついたり消えたりしている。「私が何か信心深くなったのはな、実は 兄貴のことがあるからなんだよなぁ」と荒木さんが思い出すように言った。「兄貴戦爭で無くなっちゃって、 いい兄貴だったんだ。年は結構離れて、うち 親父が早くに死んちまったから、まぁ兄貴が親父代わりっていうのかな。小っちゃい頃、疎開先でさ まぁいじめられるわけよ よそ者ってことで。 一人で神社の裡とかでもつんでいると 二郎、二郎って聲がすんのよ。兄貴の聲 この聲がさ いいわけよ。なんか すごくいいわけよ。私はさ わざっと隠れたりするんだよな、もっと聴いていたいからさ。二郎 二郎ってさ。人に探してもらったのはいいもんだよな。戦爭に行く最後の夜にさ、兄貴が本を読んでくれたんだ。何の話か忘れた、たださ、その本を読んだ後に兄貴が言った一言は忘れねえよ。兄貴こう言ったんだ。この本を書いた人が一番言いたがったことはな、いいか二郎、一人にしたことは全部自分に返ってくるってことだ。いいことも 悪いことも全部自分に返ってくる。」
車開始慢慢地移動了,尾燈時而閃爍時而熄滅。荒木先生好像突然想起什麼說道,「我變得對某些事情有深深的信仰,其實都是因為我哥哥」,「我哥哥在戰爭中犧牲了,他是個很好的哥哥。我們年紀相差很大,家裡父親死得早,長兄如父大概說的就是這樣的情況吧。小時候,在避難地區,被稱為外來者,沒少被欺負。一個人在神社角落裡蜷縮著,總能聽到哥哥叫「二郎,二郎」的聲音。哥哥的聲音,他的聲音真的很動人。有時候我甚至故意躲起來,只因為像多聽聽他叫我的聲音。奔赴戰場前一夜,哥哥給我讀了一個故事,故事具體的內容我已經忘記了。但是我永遠忘不了他讀完書後說的一句話。他說『你記住啊二郎,這本書裡最想表達的是說,一個人的所作所為全都會回到自己身上,好的壞的全部都會有相應的回報「
信號を超えると 急に車が流れ出した。荒木二郎さんは運転に集中した。窓を伝う雨粒が後ろに流れていく。雨の日に使った湯船の中みたいだなんと思った。
目的地について ハザードの點滅音がリズミカルに鳴り続け中、私は荒木さんに言った「聲を褒めてくれてうれしかったです。」「ははは」荒木さん再び前歯二本で笑った。
駛過紅綠燈,車流突然順暢起來。荒木二郎先生集中注意力開車。拍打在車窗上的雨滴向後流下。這讓我想起雨天在家裡浴缸時的情景。
到了目的地,危險信號燈忽閃忽暗,有節奏地響著。我對荒木先生說「謝謝你誇我的聲音好聽,真的很開心。」
哈哈哈哈,荒木先生再次笑了,漏出兩顆門牙。
「Sound Library~世界に一つだけの本」
作・構成 北坂昌人
朗読は わたくし 木村多江でお送りいたしました
(本集完)
アスファルト 馬路 柏油路
遠のく とおのく 遠くに離れた。遠去かる。
コンシェルジュ concierge 接待員,前臺。
都岡村 とおかむら (姓氏讀音)
ランドセル🎒日本小學生用的硬式雙肩書包。
五十日 ごとおび 在日本企業多在月底25號做結算,這被稱為「五十日」,大部分公司也在這一天發放工資和獎勵,因此金融機構的窗口人多擁擠,因公司的車造成道路堵塞的情況很多
クラクション 汽車的喇叭聲
用水路 ようすおろ 水渠
ごしごし 使勁地
湯船 ゆぶね
言い様 いいよう 說法,措辭(話し方 話し様)
昭和一桁 しょうわひとけた 昭和第一個九年
しょぼつく
雨がしょぼしょぼと降る。雨淅淅瀝瀝地下
目がしょぼしょぼする。眼目惺忪,朦朧
人偏 漢字の偏の一つ
〜しやがる
①(他者が)(生意気なことに/愚かなことに) ~する 任性/愚蠢地做…
. 例)
「あいつ、おれの本を勝手に持っていきやがった。」
. 「ちょっと叱るとすぐ泣きやがる」
②(低く評価している他者が) ~する (貶義)做~
. 例)「いつまで寢ているんだ。早く行きやがれ」
你還要睡到什麼時候,趕緊給我起來,
. (人をなぐったりけったりする時に) 「これでもくらいやがれ」