2017年秋ドラマが出そろった。
2017年秋季日劇已全部開播。
『民眾の敵』初回が9.0%。これで秋クールドラマの初回視聴率上位が確定した。1~2位はテレビ朝日で、『ドクターX』20.9%・『相棒』15.9%。3~4位はTBSで、『陸王』14.7%・『コウノドリ』12.9%。そして5位はテレ朝『科捜研の女』の12.3%となった。なんとテレ朝のGP帯ドラマ3枠は、全てベスト5入りしたのである。
(10月23日播出的)富士臺《民眾之敵》首播收視率9.0%。至此,秋季劇初回收視率排名已定。第1、2名,分別是朝日電視臺的《Doctor- X》20.9%,《相棒》15.9%。第3、4名,分別是TBS臺的《陸王》14.7%,《產科醫生鴻鳥》12.9%。而第5名也來自朝日臺是《科搜研之女》12.3%。朝日臺黃金時段的3部電視劇,竟然全部進入前五名。
そして従來は連ドラ初回の視聴率に定評のあった日本テレビが、今期は3本の平均が9.8%と二桁に屆かなかった。2015年春に日曜枠ができ、ドラマ週3本體制となって初めてのことである。しかもトップのテレ朝(3本平均が16.4%)とは、6.6%も開いてしまった。
而過去連續劇初回收視率向來穩定的日本電視臺,本季的3部劇的平均收視率只有9.8%,沒能上兩位數。這是自2015年春季建立周日劇場、電視劇每周三部的體制以來,首次發生這樣的情況。而且與冠軍的朝日臺(3部平均收視率16.4%)相差了6.6%。
今期の連続ドラマ「初回視聴率戦線」には、明らかに変調がみられる。何が起こっているか分析してみた。
本季的連續劇「初回收視率戰線」,明顯發生了變化,讓我們一起來分析一下到底發生了什麼。
「盤石」テレ朝
「安如磐石」的朝日電視臺
テレ朝のGP帯でのドラマは週3枠。
朝日電視臺的黃金時段每周放三部電視劇。
水曜夜9時は「刑事ドラマ」枠。古くは『はぐれ刑事純情派』が1988年に始まり、18シリーズ444回放送された。今世紀では、2002年から『相棒』がスタートし、今期でSeason16となっている。
周三晚9點是「刑偵劇」檔,從1988年早期的《刑事純情派》開始,播出了18季共444集。進入新世紀,從2002年開播的《相棒》,本季也已是第16季。
木曜夜8時は「木曜ミステリー」枠。1999年にスタートしたが、『科捜研の女』はその年から放送され、今期はSEASON17になっている。
周四晚8點是「周四懸疑推理劇」檔,《科搜研之女》從1999年開播以來,本季已是第17季。
3枠目は木曜夜9時の「木曜ドラマ」。ドラマのジャンルは特に決まっていない。2000年代では、『菊次郎ととき』『TRICK』『黒革の手帖』『熟年離婚』『交渉人~THE NEGOTIATOR~』などのヒット作もあったが、不発ドラマとのバラつきが大きかった。2010年代も『DOCTORS~最強の名醫~』『ドクターX』など醫療シリーズでヒット作を出しているが、相変わらずバラつきは大きい。
第三檔是周四晚9點的「周四電視劇」,劇種並不固定。2000年代時,雖然曾播出過《菊次郎與早紀》《TRICK》《黑色皮革手冊》《熟年離婚》《交涉人~THE NEGOTIATOR~》等大熱作品,但也有默默無聞的劇作。2010年代也出過《DOCTORS~最強名醫~》《Doctor-X》等醫療題材的大熱作品,但同樣參差不齊。
それでも他局と比べると、シリーズものが多い分初回視聴率が安定している。
不過和其他電視臺相比,系列電視劇的初回收視率還是比較穩定的。
まず水曜9時と木曜8時はジャンルを固定しているため、ターゲットとなる視聴層が明確だ。ジャンルフリーの木曜9時でも、今期の『ドクターX』のように長壽シリーズとなると、時代の変化に合わせ內容の微調整をすれば新鮮さを保ち易い。
首先,周三9點和周四8點已固定了劇作類型,所以成為目標的觀眾群是很明確的。而任意類型的周四9點檔,像本季的《Doctor-X》那樣成為長壽系列劇的話,只要根據時代的變化稍微調整一下內容,就很容易保持新鮮感。
これら3作は、幾つも共通點がある。
這三部作品,有幾個共同點。
まず大枠がかっちり決まっているので、新たなシナリオライターや監督に挑戦させる餘地がある。ドラマの質を保ちつつ、製作者・スタッフの育成・新陳代謝の促進が容易で、結果としてシリーズを長く続けられる。
首先,大致框架已經嚴密地決定好,所以有餘地能讓新的編劇和導演去挑戰。因而,既能保持電視劇的品質,又能令製作方、工作人員得到成長,促進新陳代謝,使得系列劇長久不衰。
次に視聴率対策。シリーズではあるが、1話完結に徹している點がミソ。都合がつかず途中の回を見そびれた人も、その後の回から戻って見続けやすくしてある。
其次是收視率對策。雖然是系列劇,但一集講完一個故事是其獨到之處。就算是沒時間,錯過幾集的朋友,回頭從後面繼續看也不是難事。
そして3番目が、第2シーズン以降の初回の視聴率が高くなる傾向にある點。既にドラマ自體の認知度は高いので、再び立ち上げる際の宣伝がしやすい點が大きい。特にテレ朝の場合は、平日午後にドラマの再放送枠が3時間もある。新シリーズの放送開始直前に舊シリーズを流せば、そのまま新シリーズの宣伝になるというメリットがある。
第三點,則是從第2季開始,初回的收視率都會增長的傾向。電視劇本身已然有了一定的認知度,再次播出時更易於宣傳。尤其是朝日電視臺,平時午後有3個小時的電視劇重播。在新系列播出開始前,播出舊系列,自然而然地就成為了新系列的宣傳,優勢顯而易見。
かくして近年シリーズドラマの多いテレ朝は、2015年秋クール以降、ドラマ初回の視聴率で首位を保ち続けている。しかも今期は、3枠すべてが長壽シリーズだ。初回平均が16%を超え、2位TBSに4%も差をつける強さとなった。
如此,近年系列劇頗多的朝日電視臺,自2015年秋季檔以來,電視劇初回收視率始終保持在第一名。而且本季的三部作品原已是長壽系列劇。初回平均收視率超過16%,高於第二名的TBS臺四個百分點,可見勢頭強勁。
実は3枠の放送スタート1週間で、合計25時間も舊シリーズの再放送を平日午後帯に行っている。露出という意味では圧倒的な物量作戦を行っていたのである。
其實,在這三部劇開始播出的一周裡,舊系列作品在平時午後時段的重播,共計25小時。這顯然是以壓倒性的數量作戰來增加曝光度。
「後退」日テレ
「衰退」的日本電視臺
初回直前に新ドラマを多く露出するという手法は、もともと日テレが得意としていた。例えば2014~15年では、同局のドラマ初回はほとんどが12~14%臺に入る安定ぶりを見せ、キー局の中でトップを走っていた。
原本日本電視臺是很擅長在初回播出前通過各種手法多曝光新劇的。例如在2014-15年,此臺的電視劇初回收視率幾乎都在12-14%左右,態勢穩定,在主要的電視臺中佔據榜首。
前提には番組宣伝の充実があった。
前提是,節目宣傳到位。
どの局も新ドラマが始まる直前に宣伝に力を入れている。スポット・ミニ番組・情報番組のコーナーなどで、新ドラマを紹介したり、主役を務める俳優を登場させたりしている。
任何一個電視臺,在新劇開播之前,肯定會花大力氣做宣傳。在體育、迷你節目、情報類節目的單元裡,介紹一下新劇,讓擔任主演的演員露個臉。
ところが日テレだけは、他局と同様のドラマ宣伝に加え、主な俳優をGP帯のバラエティに頻繁に出演させ、新ドラマの認知度を上げる努力を行ってきた。特に同局のバラエティは高視聴率のものが多く、GRP(述べ視聴率)で試算すると、露出の総量が他局を大きく引き離していたのである。
而只有日本電視臺,除了和其他電視臺一樣的電視劇宣傳外,還讓主要的演員頻繁出演黃金時段的綜藝節目,力圖提升新劇的認知度。尤其是日本電視臺高收視率的綜藝節目很多,從總收視率來推算,曝光度的總量遠遠超過其他電視臺。
これが効いて、同局のドラマ初回は安定した數字を獲り続けていた。
就因為這樣,日本電視臺的電視劇初回收視率才能持續獲得穩定的數字。
ところが2016年以降、勝利の方程式がじゅうぶん機能しなくなり始めた。
然而從2016年以來,這種取勝模式開始漸漸失去了原有的優勢。
ドラマ週3枠の初回平均が下がり始めたのである。17年冬クールだけ一旦持ち直すが、それ以降ふたたび右肩下がりの軌道を描く。そして今秋、初めて平均が一桁となった。2010年代で初めての低迷である。
每周三檔的電視劇初回平均收視率開始下滑。只有在17年冬季檔扳回一成,然而之後再次持續滑坡。到了今年秋天,首次出現了一位數的平均收視率,在2010年代初次呈現低迷狀態。
背景には、他局も同じ手法を多用し始め、夜帯のバラエティでドラマ宣伝がらみのキャスティングが多くなり過ぎた面もある。
其背景是其他電視臺開始使用同樣的手法,也有認為在晚間綜藝節目中電視劇宣傳過多的緣故。
20~50代女性の録畫再生視聴が増えている點も見逃せない。今クール初回のベスト5のうち『コウノドリ』を除く4本は、高齢者と40~50代男性の視聴者が多い。こうした層をターゲットとするドラマでは、録畫再生視聴の影響が比較的少ない。ところがF1F2(女20~49歳)は多くのドラマ初回を録畫し、2話以降を見るか否かを決める傾向にある。このために女性向けの作品を多く並べる「水曜ドラマ」や、この春に放送時間を1時間遅くし、10代からF1F2へとターゲットを変更した「土曜ドラマ」は、録畫されることが増え、結果として初回の視聴率が上がらなくなっているようだ。
也不可忽視越來越多20-50代女性錄像重播收視率增加這一點。本季初回前五中,除了《產科醫生鴻鳥》外的四部作品,大多數觀眾是老年人和40-50代的男性。以此為目標群的電視劇,相對來說,受到錄像重播收視的影響較少。而許多F1F2(指20-49歲女性)喜歡先錄下第一集電視劇,從第二集開始再決定是不是準時收看。為此,女性向作品居多的「周三劇場」和今春延遲一小時播出、目標觀眾從10代變為F1F2的「周六劇場」,被錄製下來的情況增多,因此初回收視率無法提升。
「獨歩」TBSと「低迷」フジ
「獨一無二的」TBS電視臺和「低迷的」富士電視臺
クール毎の初回平均では、4局の中でTBSの連ドラ初回が最も安定しているように見える。
看了四個電視臺每個檔期的初回平均收視率,可以發現TBS的連續劇初回收視率最為穩定。
ところがそれは、週3枠がそれぞれ安定したスタートを切っているというわけではない。例えば今クールでは、『陸王』が14.7%と好成績だった。『コウノドリ』も12.9%で4位に入った。ところが『監獄のお姫さま』は一桁スタートだった。
不過,這並不是說三檔劇都穩定地開了個好頭。例如本季的《陸王》以14.7%的好成績開篇,《產科醫生鴻鳥》也以12.9%名列第四,而《監獄的公主大人》卻只有一位數的收視率。
今年夏クールも、2本が二桁、1本が一桁。春は3本とも二桁だったが、冬はやはり1本が一桁だった。2016年では初回二桁が年間5本、一桁が7本だった。2015年でも二桁7本に対して一桁は8本あった。
今年夏季檔中,也是兩部劇兩位數收視率,一部劇出現一位數收視率。春季檔雖然三部都有兩位數收視率,但冬季檔還是有一部出現了一位數收視率。2016年度有5部劇初回收視率為兩位數,但有7部劇初回收視率為一位數。而在2015年也是7部劇兩位數收視率,8部劇一位數收視率。
つまりTBSドラマは當たり外れの振れ幅が、比較的コンスタントに大きいと言える。
換言之,TBS電視劇中成與敗的變化,相對來說變數較大。
これについて同局のドラマ擔當の幹部は、「才能のある作り手がたくさんおり、皆ホームランを狙って製作している。しかし実際には、當たりはずれが出るのがドラマというもの」と総括している。つまり製作者がこれと思った球を思いっきり振り抜いているが、実際にはヒットと凡打が一定の割合で出ている。ただし総體としてはある程度のところで安定している。この意味で同局は、ドラマ製作全體の戦略が一定の方向にあるテレ朝や日テレとは異なり、獨自の道を歩んでいるようだ。
對此,此臺的電視劇負責人總結道,「有才能的製作人數不勝數,大家都是瞄準著全壘打而製作的。而事實上,有成也有敗才是電視劇。」也就是說,製作者雖然自信滿滿奮力擊打,但總有一定的比例會打出安打或平庸的球。只是總體來說,在某個程度上是穩定的。從這個意義上來說,此臺製作電視劇的整體戰略方向和朝日電視臺、日本電視臺不同,走出了一條獨立自主的道路。
一方フジは、殘念ながらドラマ初回で最も苦戦している。
另一方面,遺憾的是,富士電視臺在電視劇初回收視率上最為苦戰。
実は初回に限らず、ドラマ全體が低迷しているというべき事態に陥っている。例えばフジのドラマといえば月9が代名詞だ。その月9は、90年代から2000年代初めに、30%臺を記録する回が何度もあった。過去40年ほどの間に放送された一般ドラマ「ベスト20」の中で、5本を月9が佔めていたのである。
事實上,不止初回收視率,電視劇整體都陷入了低迷狀態。例如,說起富士臺電視劇,月9劇是其代名詞。月9劇從90年代到2000年代初期,多次創下了30%的紀錄。在過去大約40年裡播出的「最佳20部」普通電視劇中,月9劇就佔了5部。
その後視聴率はじわじわ下がり始めた。月9の年間平均視聴率で見れば、20%を超えたのは01年が最後。木村拓哉主演の『HERO』が放送された年である。その後13年からは、年間平均は15%も切るようなった。そして16年は、ついに10%を切ってしまった。
之後,收視率就開始逐漸下降。從月9的年度平均收視率來看,最後超過20%的是01年木村拓哉主演的《HERO》。而隨後從13年開始,年度平均收視率已低於15%。到了16年,竟然已低於10%。
今年は夏クールで『コード・ブルー』が14.8%と久々に月9枠でヒットとなったために、3クール平均は辛うじて二桁となっている。ところが今期『民眾の敵』が平均で9.8%を獲らないと、2年連続の一桁となる。初回9.0%は、かなり心配な出足といえよう。
今年夏季檔《code blue》以14.8%的收視率讓月9劇久違地火了一把,這樣才讓3個檔期的平均收視率勉勉強強夠兩位數。而本季的《民眾之敵》的平均收視率要是拿不到9.8%的話,那麼月9就要連續兩年停留在一位數的收視率。首播這9.0%的收視率,可真令人擔心。
しかもフジは、月9以上に他の枠が心配だ。木曜10時枠は、2014年春クール以降二桁になったことがない。日曜9時枠は、低迷のため今クールから廃止に追い込まれている。
而且除了月9檔,富士電視臺其他時段的收視亦表現不佳。周四10點檔,從2014年春季檔開始,就沒上過兩位數。而周日9點檔因為收視低迷,本季已被廢止。
同局の場合は初回と言わず、まずドラマ全體でどう活気を取り戻すかが課題といえよう。低迷を脫する道は、まだ見えてないと言わざるを得ない。
此臺的情況不光是首播的成績,首先要考慮怎麼讓電視劇整體恢復活力的問題。但不得不說,尚未找到擺脫低迷收視的途徑。
以上が民放キー4局の、GP帯ドラマ初回戦線の狀況とその背景である。
以上便是主要的四家民營電視臺在黃金時間段的電視劇首播戰況及其背景。
こうして全體を俯瞰すると、局によって差が大きくなっていることが分かる。ここにフジがかつてのような活気を取り戻すと、TVドラマ界全體の多様性が増し、業界がいっそう元気になって行くと思われる。
從整體來看,可知不同電視臺之間具有很大的差距。要是富士電視臺能打起精神,恢復過去的活力,那麼既可增強電視劇行業整體的多樣性,還能讓整個業界恢復元氣,加速發展。
今後の各局の奮起に期待したい。
期待今後各個電視臺發奮努力,再創佳績。
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秋季兩部校園題材日劇為何如此與眾不同?