「ガッキー」の愛稱でおなじみの人気女優・新垣結衣と俳優・瑛太が主演を務める映畫「ミックス。」が9日、中國で公開された。しかし、微博(ウェイボー)では毎日のように男性ファンらが「ガッキーと結婚したい」と盛り上がっている一方で、公開5日目でその興行収入はわずか1400萬元(約2億3500萬円)にとどまり、各SNSでも大きな話題にはなっていない。
熱血コメディの「ミックス。」は、新垣結衣演じる元天才卓球少女の多満子が、失戀して落ち込み、実家に帰り、亡き母が経営していた「フラワー卓球クラブ」の再建に乗り出す。そして、ひょんなことから、瑛太が演じる妻と離婚した落ちぶれた元ボクサー・荻原久と男女混合ダブルス(ミックス)を組むことになる。クラブをつぶさないために、そしてそれぞれ人生において前に進むため、クラブのメンバーたちは全日本卓球選手権のミックスで優勝することを目標に奮闘する。その過程で、多満子と荻原は戀と友情、そして、人生に必要な勇気を得る。
「ミックス。」は、日本で興行収入15億円を記録した。2020年の東京五輪が近づき、日本でも抜群の知名度を誇るスター選手・福原愛選手の活躍などで卓球への注目度も高まっている。そんな卓球をテーマにした「ミックス。」は、「熱血」を好む日本市場にも、東京五輪を意識した內容としてもピッタリだったため、高い注目を集め大ヒットとなった。
中國の情報コミュニティサイト・豆瓣における「ミックス。」の評価は7.5ポイントであることからみても、その評価は決して低くない。また同映畫を見た人からは、「熱血感にあふれ、泣けるシーンもある」というコメントも寄せられている。確かにスポーツは見る人の心を熱くさせ、映畫の中で目標をもって奮闘する主人公を見ると、多くの人はその姿を自分と重ねる。
ではなぜ中國では「ミックス。」の興行収入が全く伸びていないのだろうか?
まず、中國では「スポーツ」をテーマとした映畫ファンは少數派である點。加えて、映畫のストーリーや人物設定、戀愛関係などがすべて「想定內」で、予想外の展開がないため話題性に乏しい。
近年、中國で公開される日本の映畫が年々増加している。しかし、日本映畫の公開はビジネスというよりは、ファンのニーズに応えている形と言える。「君の名は。」や「銀魂」などは大々的な宣伝が功を奏し、日本アニメのファン以外の人も映畫館に足を運んだが、その他の映畫は日本のアニメや映畫が好きな人の間で盛り上がる程度にとどまっている。「ミックス。」も、中國公開前に大々的に宣伝されることはなく、映畫館に足を運ぶファン以外の人が少ないという結果になっている。
また、中國のガッキーファンの多くは男性だが、中國人男性にはまだ自分の好きな女優が出演している映畫のためにお金を払って映畫館で見たり、SNSにその感想を書き込むという習慣に乏しい。つまり、中國人男性は特撮効果満載の大作映畫であれば映畫館に見に行くものの、低コスト作品の日本の映畫はパソコンなどでお金をかけずに見るので、興行収入にはほとんど貢獻しない。中國人男性は、自分の好きな女優のために、自発的に映畫を宣伝したり、評価を転載したりして盛り上げようとする意識に欠けており、いわゆる「貢獻度の高い」ファンとは言い難いのだ。こうしたことが、「ミックス。」の動員數の伸び悩みや注目度の低さの原因となっていると言えるだろう。
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