ピーター・パン(バリの童話)
彼得•潘(巴利童話)
ある日の夜、とつぜんウェンディーの部屋のまどから、男の子が飛び込んできました。
一天晚上,有個男孩突然從溫蒂的窗戶飛了進來。
「あなたは、だあれ?」
「你是誰?」
「ぼくはピーター・パン。夢の國ネバーランドから迎えに來たんだ。さあ、一緒に冒険に出かけよう」一緒にいた弟のジョンとマイケルも、冒険と聞いて大喜びです。
「我是彼得•潘,從夢幻島來接你的,讓我們一起去冒險吧。「溫蒂的弟弟約翰和邁克也在房間裡,聽說要去冒險他們都非常高興。
「ネバーランドって、どうやって行くの?」
「怎樣才能去夢幻島呢?「
「飛んで行くんだ。妖精ようせいのティン力ー・ベルの羽はねの粉こなをつけると、空を飛ベるんだよ」
「飛去啊,只要撒上妖精婷科•貝爾翅膀上的粉末,我們就可以在天上飛了。「
「わあ、本當だ。すごーい!」
「哇啊,是真的,太棒了!「
「ネバーランドは、二つ目の角かどを曲がって、あとは、どこまでもまっすぐのところさ」空高く飛んで行くみんなの目には、家がおもちゃの様に小さく見えます。
「轉過第二個彎,一直向前就是夢幻島了。」大家飛在高高的天空,看到下面的房子像玩具一樣小。
いくつもの夜が過ぎ、いくつもの朝が來ました。とつぜん、ピーターがさけびました。
不知過了多少個黑夜,又過了多少個白天。突然,彼得•潘大叫起來。
「見てごらん、あれがネバーランドだ。あの黒い船は、海賊船かいぞくせんだよ。そしてあそこにいるのが、恐ろしいフック船長せんちょう。むかしフックは、腕と時計をワニに飲み込まれたんだ。だからチクタク音を立ててワニが出て來ると、まっさおになって逃げ出すよ。アハハ」
「快看,那就是夢幻島!那艘黑色的船是海盜船。那裡有可怕的鉤子船長。以前鉤子船長的手和手錶都被鱷魚給吃了,所以只要手錶嘀嘀嗒嗒一響,鱷魚一出現,鉤子船長就會被嚇得臉色蒼白,落荒而逃。啊哈哈!「
島では、子どもたちが待っていました。
在島上,孩子們正等著彼得•潘。
「ピーター、お帰りなさい。・・・あれ、この人は、だあれ?」
「彼得•潘,你回來了!.咦,這個人,是誰呀?「
子どもたちがかけ寄ると、ピーターは言いました。「ウェンディーだよ。ぼくたちのお母さんになってくれるんだ」
孩子們圍攏過來,彼得•潘說:「這是溫蒂,她會成為我們的媽媽。「
ピーターの家は、地面じめんの下にあります。せまいけれど、あたたかくてすてきなところです。たっぷり遊んで疲れると、ウェンディーお母さんがおやすみ前のお話しをしてくれます。晝間ひるまは、湖みずうみや森もりの探検たんけんです。
彼得•潘的家在地下。雖然不大,但是很溫暖很漂亮。大家盡情的玩,玩累了睡覺之前,溫蒂媽媽會給大家講故事。白天大家就在湖邊或森林裡探險。
でも海賊船が、いつも遠くからながめています。それはフック船長が、子どもたちをねらっているからです。
可是,海盜船總是在遠處盯著。因為鉤子船長想要抓住孩子們。
ある日、ウェンディーが言いました。「パパとママに會いたいな。お家に帰りたい」
有一天,溫蒂說:「我好想爸爸媽媽,我想回家。「
「フン!帰りたいなら、勝手にすればいい!」ピーターはすねて、どこかへ飛んで行ってしまいました。
「哼!你想回去的話,那就隨便你吧!「彼得•潘氣哼哼的飛走了。
「ウェンディー、行っちゃ、いやだ!」子どもたちが、泣き出しました。
「溫蒂不要走!「孩子們哭了起來。
その時、突然フック船長が現あらわれたのです。
這時鉤子船長突然出現了。
「フフフフフッ。ピーターはおらんな。よし、野郎ども、子どもたちをつかまえろ!」
「嘿嘿嘿嘿嘿彼得•潘不在呀。來,夥計們,把這些孩子都抓起來。「
子どもたちは、次々に捕つかまってしまいました。
孩子們一個個被抓住了。
「大変よ、ピーター。みんなが捕まったわ」
「不好了,彼得•潘,大家都被抓住了。」
ティンカー・ベルが、大あわてで知らせました。
婷科•貝爾急忙來告訴彼得•潘。
「よし。ワニになって、フックをおどかしてやる」
"好,讓我變成鱷魚,嚇嚇那個鉤子船長。"
♪チクタク、チクタク。
ピーターは時計の音を立てながら海に飛び込み、泳およぎ出しました。
滴答滴答、滴答滴答。彼得•潘發出手錶的聲音,縱身跳入海中,遊向海盜船。
「フフフフフッ。もうすぐ、お前たちは海の底そこだ」
「嘿嘿嘿嘿嘿,你們馬上就要沉到海底了。」
後ろ手にしばられた子どもたちを見て、フック船長はごきげんです。と、そこにふしぎな音が。
看到孩子們的手都被反綁著,鉤子船長非常得意。這時,傳來了奇怪的聲音。
チクタク、チクタク・・・・・・。
滴嗒滴嗒、滴嗒滴嗒.
「ワ、ワッ、・・・ワニだあー!」フック船長は、あわてて隠かくれました。
「鱷、鱷、..鱷魚啊!「鉤子船長慌忙躲了起來。
子どもたちが、こわごわ海をのぞいてみると。「あっ!」
孩子們害怕的看向海面。「啊!「
船にあがってきたのは、ワニではなくてピーターでした。
ピーターは、子どもたちを次々に助け出しました。
遊上船的是彼得•潘。彼得•潘把孩子們一個個救了下來。
もちろん、大切なウェンディーも。
當然還有心愛的溫蒂。
「うぬぬ、ワニかと思えば、お前だったか」怒ったフック船長がピーターに飛びかかり、船の上ですさまじいたたかいが始まりました。
「哼哼,還以為是鱷魚呢,原來是你。」憤怒的鉤子船長撲向彼得•潘,兩個人在船上展開了激烈的搏鬥。
身の軽いピ一ターが、短剣をビュン!それをよけたフック船長が、バランスをくずして。「うわああー!」フック船長は海で大口おおぐちを開けていたワニに、パクリと食べられてしまいました。
身體輕盈的彼得•潘,用短劍刺向船長。雖然船長躲過了這一劍,可身體失去了平衡。「哇啊啊——!「鉤子船長落進了海裡,被張著大嘴等在那裡的鱷魚給吃掉了。
これで海賊船は、ピーターのものです。ティンカー・ベルが妖精の粉をかけると、海賊船はフワリと空に浮うかびました。
就這樣,彼得•潘變成了海盜船的主人。婷科•貝爾撒了點妖精粉,海盜船輕輕地浮上了天空。
いくつもの夜が過ぎ、いくつもの朝をむかえ、船はウェンディーたちの家へと進みました。そしてようやく家へ著くと、ウェンディーたちはまどから子ども部屋に飛び込んで、待っていたお母さんに飛びつきました。
不知過了多少個黑夜,又迎來了多少個清晨,海盜船向著溫蒂的家不斷前進。終於到家了,溫蒂和她的弟弟們從窗戶跳進自己的房間裡,撲進了正在等待他們的媽媽的懷裡。
「だまって出て行って、ごめんなさい。あたしね、ピーターと冒険に出ていたの」後ろをふりかえると、ピーターと海賊船は元來た道を帰るところでした。飛んでいくピーターを見送りながら、ウェンディーたちは少し悲しくなりました。
「對不起,我不該偷偷跑出去。我和彼得•潘一起冒險去了呢。」回頭一看,彼得•潘和海盜船已經順著來時的路往回走了。目送著彼得•潘漸漸遠去,溫蒂他們心裡有點兒難過。
そんなウェンディーたちに、ピーターは明るく手をふると、
「冒険をしたいときは、いつでも呼んで。すぐに迎えに行くから。では、また會おう」
彼得•潘看著溫蒂他們,明朗地揮著手說:
「你們想去冒險的時候,,隨時可以叫我,我會馬上來接你們的。那就再見吧!「
ピーター・パンは、今もネバーランドに住んでいます。いつの日か、あなたの部屋にも飛んで來るかもしれませんよ。
彼得•潘直到現在還住在夢幻島上。說不定哪天也許他會飛進你的房間呢。