人民網日本語版は、中國の新聞報道を翻訳した記事を理解する上での手助けとなるため、「中國時事用語集(中日対訳)」を開設しました。「中國時事用語集(中日対訳)」には中國の新聞報道に使用される政治・経済・社會・文化・法律などの用語を幅広く収録し、定期的に更新する予定です。読者の皆様のお役に立てれば幸いです。
中國全體が祝日ムードに沸いた春節(舊正月)連休も終わった。今年の春節は、高まり続ける「反腐敗」路線が、様々なシーンで反映されたことに特徴があった。CCTVの「春晩(春節を祝う中國の國民的年越し番組で、日本の紅白歌合戦に相當)」では、「反腐敗」を題材とした漫才が登場、「反腐敗」をテーマとする短編アニメ動畫が絶大なる人気を博し、豪華な接待や贈答品を攜えての「新年の挨拶回り」はめっきり減り、清廉な気風が世間を圧巻した。「少數派による試行」から「全國民の狂喜」へ、「オンラインお年玉」は未年春節の「顔」になり、伝統的風習に新たな活力が注入された。また、今年は、「異郷で一家集合」が増え、旅行は大ブームとなり、煙霧の數値が「異常事態」に達する春節となった。
(1)祝日の反腐敗
未年春節連休中、「反腐敗」の話題が文書やニュースで持ちきりとなった。「春晩」の舞臺でも、漫才「圏子(派閥)」「這不是我的(これは私のものではない)」やコント「投其所好(他人の好みに合わせる)」などが、辛口ユーモアに溢れた語り口で、役人の収賄、愛人の囲い込み、派閥の形成などの現象について、明確に言及した。
また、大眾路線の短編アニメ動畫3本がネット上にアップされ、人気を集めた。動畫の中では、2014年の反「四風(形式主義・官僚主義・享楽主義・贅沢主義)」をめぐる成績表が公開され、指導者の似顔絵も再三登場、インターネットの高い情報伝達力を最大限に駆使して、「反腐敗」という政治的話題を人々に広めた。
春節連休期間中、「反腐敗」路線の動きは持続的に高まった。中央紀律検査委員會監察部公式サイトは、「四風」問題の監督管理に関する告発ページを設け、毎週、中央「8項規定(視察の簡素化・會議の簡素化・書類の簡略化・訪問活動の標準化・警備の簡素化・報道の簡素化と短縮化・草稿と発表の簡素化・倹約節約の勵行)」に違反する案件について情報を公開した。2月21日までの5週間で、計620件の違反、855人の関與者が告発された。
(2)オンラインお年玉
「オンラインお年玉」は「少數派による試行」から「全國民の狂喜」となり、未年春節の「顔」になった。これに対する評価はまちまちだが、「オンラインお年玉」は爆発的ブームとなった。微信(WeChat)と支付寶(アリペイ)の公式統計データによると、2015年舊暦大晦日、微信は計10億1千萬件のお年玉を出した。この數字は、2014年の200倍に相當する。QQの出したお年玉は計6億3700萬件、1億5400萬人がお年玉爭奪戦に參戦した。アリペイのお年玉給付件數は2億4千萬件、総額は40億元(約760億円)に達した。
(3)異郷で一家団欒
伝統的習慣では、故郷を離れて異郷に住む人々は、春節には実家に戻り、父母と共に年を越すものだ。だが、最近、この習慣がだんだんと廃れつつあり、「異郷で一家団欒」という風潮が靜かに高まっている。多くの「都市に出てきている外地出身者」は、両親を都市に呼び寄せ、新年を祝う、あるいは、海南三亜や福建廈門などの観光地で「観光兼年越し」を実行、春節に一家が集まるやり方は、どんどん多様化している。
(4)煙霧數値が計測不能に
春節連休中、あちこちで爆竹の音が響き渡り、全國各地で「煙霧に覆われた都市」が誕生した。舊暦大晦日、130都市で花火と爆竹の使用が禁止され、530都市以上では、使用の制限措置が発表された。だが、「史上最も厳しい禁止令」が敷かれたにもかからわず、全國各地では爆竹によってPM2.5濃度は急上昇、測定器による測定が不能となるケースが相次いだ。2月18日(舊暦大晦日)午後8時から19日(元旦)の午前10時までに、中國全國で、大気の質が6級(深刻な重度汚染)レベルに達した都市は106都市に上り、このうち、河北、遼寧、北京などの省市では、深刻な重度汚染の狀態が継続した。
(5)結婚・お見合いの強要
いつの間にか、「80後(1980年代生まれ)」にとって、結婚は「懸案の一大問題」となり、「90後(1990年代生まれ)」が「晩婚」グループの仲間に入った。多くのネットユーザーは、「結婚を迫られる」ことが、「お年玉爭奪」「春晩」と並び、未年春節の「三大話題」になったと嘆き、「『結婚相手は見つかった?』という一言で、帰省が怖くなった」と告白した。
(6)海外旅行
未年の「外國ブーム」は、海外旅行に出る中國人の多さに反映されている。珠江デルタ地域の最新統計データによると、國際線フライトは、チケット一枚さえも入手困難という。春節連休中の海外旅行の計畫を早くから立てた人はかなり多い。人気の旅行先は、韓國、日本、オーストラリア、歐米諸國だ。海外で年越しをすることを決めた人は、「連休中、國內の人気観光地には人が押し寄せ、料金は割高になり、交通渋滯が起こる。一方、海外旅行は、コスパが高く、満足度や快適度も高い」と考えたようだ。
(7)「春晩」へのツッコミ
中國中央テレビ(CCTV)未年「春晩」の視聴率は、過去最低の28.37%だったと発表され、再び世間の注目を集めた。春晩は、一般庶民の精神生活にとって「除夜のご馳走」ではあるが、やはり視聴者からのツッコミは避けられなかった。
それでも、某メディアは、春晩について、「批判あり、ツッコミあり、支持あり、傍観ありは當然のこと。『完璧ではない』ことに、春晩の存在価値がある」とコメントしている。
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