江戸時代えどじだいの初期しょき、中國ちゅうごくの高僧こうそう、隠元いんげん禪師ぜんじが招まねかれた長崎市ながさきしの寺てらに、この高僧こうそうの出身しゅっしん地ち、中國ちゅうごく・福建省ふっけんしょうから重おもさ2.5トンの釣つり鐘がねが贈おくられることになり、2日にち夜よるから大おおがかりな運はこび入いれ作業さぎょうが行おこなわれました。
360年ねん以上いじょう前まえの江戸時代えどじだい初期しょき、今いまの中國ちゅうごく南部なんぶの福建省ふっけんしょうにある萬福ばんふく寺てらの住職じゅうしょくだった隠元いんげん禪師ぜんじは長崎市ながさきしにある興福寺こうふくじに招まねかれ、仏ほとけの教おしえだけでなく、インゲンいんげん豆まめや煎茶せんちゃ、スイカ、それにレンコンを日本にほんに伝つたえたとされ、雙方そうほうの寺てらは今いまも交流こうりゅうを続つづけています。
長崎市ながさきしの興福寺こうふくじは戦時せんじ中ちゅうに釣つり鐘がねを供出きょうしゅつしたためこれまで境內けいだいに釣つり鐘がねはありませんでしたが、福建省ふっけんしょうが友好ゆうこうの証あかしとして鐘かねを寄贈きそうすることを決きめ、2日にち夜よるから3日にち未明みめいにかけて、海うみを渡わたって長崎ながさき港こうに著ついた鐘かねの搬送はんそう作業さぎょうが行おこなわれました。
寺てらの周辺しゅうへんの道路どうろは、昨夜さくや遅おそく一般いっぱん車両しゃりょうが通行止つうこうどめとなり、高たかさ2メートル、重おもさ2.5トンの釣つり鐘がねが大型おおがたトラックで到著とうちゃくするとクレーンで慎重しんちょうにつり上あげられ、境內けいだいに運はこび込こまれました。
福建省ふっけんしょうの萬福寺まんぷくじが設計せっけいした鐘かねには良好りょうこうな日中にっちゅう関係かんけいを願ねがって「世界せかい和平わへい」と刻きざまれていて、今月こんげつ中旬ちゅうじゅんに鐘樓しょうろうにつるされる予定よていだということです。
興福寺こうふくじの松尾まつお法道のりみち住職じゅうしょくは「無事ぶじに運はこび込こまれて本當ほんとうにうれしい。興福寺こうふくじにとっての戦爭せんそうがようやく終おわったと、先代せんだいの住職じゅうしょくにも報告ほうこくしたい。日中にっちゅうの寺てらどうしの交流こうりゅうをさらに深ふかめていきたい」と話はなしていました。
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