萬人受けするマスコット・キャラクターではなく、また男性層の支持を得られる半面、批判も多い美少女キャラクターでもなく、「イケメン」にしている點が興味深い。イケメンや美少女に擬人化することを〈萌え擬人化〉という。東アジアでは2000年代に入ってある程度広まっているが、他の國々からの反応はどうなのだろう。また、男性や中高年層の支持を得られるのだろうか。今後の展開が興味深い。
這次沒有用老少鹹宜的吉祥物角色,也沒有用大受男性歡迎卻飽受非議的美少女形象,而是用了「帥哥」形象,這點很有意思。帥哥/美少女擬人叫做「萌系擬人」,是2000年後開始在東亞各國流行開的,但在其他地方卻沒有太大水花。各國的反響如何呢?此外,就拿受眾群體來說,這個帥哥擬人能在男性群體和中老年群體裡獲得多大支持呢?我們在等待東京奧運會的過程中又多了一個有趣的八卦可以討論。
左から日本、スペイン、フランス、ロシア、英國の國旗の擬人化キャラクター©WORLDFLAGS
新しいキャラクターを作るときに、モチーフになるものは1つとは限らない。たとえばご當地キャラクターは本體となるモチーフに、その地域の特産物や観光名所、市町村のシンボルとなる花や鳥、著名な歴史上の人物などの要素が加味される。
創作新角色時,主題肯定不能只限於一個。比如各地區的吉祥物角色,構成角色的元素裡要有該地方的特產、著名景點、當地的象徵性花鳥,還要有著名的歷史人物等。
私の住む埼玉県上尾市の隣の桶川市のキャラクターは市の花であるベニバナを頭部に使い、身體は中山道桶川宿という江戸情緒を殘す歴史的景観をアピールすべく江戸の旅人の姿だ。
我居住在埼玉縣上尾市,隔壁桶川市的吉祥物形象就是頭戴市花紅花,一身江戶旅人裝扮,體現的是中山道桶川宿這個保留了江戶風情的歷史景觀。
桶川市マスコットキャラクター「オケちゃん」
行政や企業、イベント関連のキャラクターには具體的なモチーフに加えて、「未來」や「平和」といった抽象的な観念まで盛り込まれることも多い。
在這些具體元素之上,再加入「未來」「和平」等抽象概念元素,就拼湊出了如今地方政府和企業、以及各種活動相關的吉祥物了。
複數のモチーフが混成して作られるキャラクターを「複合型」と仮稱すると、その一方で一つのモチーフに基づいて一人のキャラクターを造形することも行われる。如果把這種各元素混搭出來的角色姑且叫做複合型,那麼與此相對,也就會有一個主題創造一個角色的情況。たとえば東京モノレールの「天王洲アイル」駅を擬人化したキャラクターは、古い地名の「天王洲」と、英語の「アイル=小島」を組み合わせた名前から、日本人と歐米人のハーフをイメージして、駅を人間の姿で表現することになる。言い換えれば「駅を人に擬(なぞら)える」のである。ここに擬人化キャラクターが誕生することになる。
例如用天王洲ISLE車站來創作新角色。車站的名字由古老的地名「天王洲」和英語「ISLE(小島)」組成,從這點看,適合設計成日本人和歐美人的混血兒。然後再用人的形象來表現車站。換句話說就是「將車站擬人化」。於是擬人化角色就誕生了。
アマチュアの創作活動の広がり
もともと、擬人化は〈たとえ〉として発想され、啟蒙や風刺などの目的で古くから利用されてきた。とりわけ近代社會では、日本に限らず、風刺・パロディに加えて、児童の教育・啟蒙や児童用・家庭用商品の宣伝などに好んで用いられる。
原本,擬人化作為一種比喻手法被發明出來,從古以來就是用於啟蒙或諷刺。尤其是近代社會,除了諷刺惡搞之外,還廣泛應用在兒童教育啟蒙、兒童用產品或家用產品的宣傳上。
今日、そうした側面はもちろん踏襲されているが、一方でキャラクターを作る手段として擬人化という手法を使う機會が格段に増えてきた。
如今,這一功能依然在沿用,不過另一方面,作為創作角色的一種手段,使用擬人化手法的場景也陡然增多。
その背景としては、1990年代の(コミックマーケットに象徴されるような)同人文化、とりわけ、様々な作品・作家のファン文化の擔い手(特に女性層)による表現活動がある。特定の作品・作家のファンコミュニティという「島社會」の中で、好きな作品に登場するキャラクターを使い、オリジナルでは描かれていないストーリーを作ったり、全くことなるシチュエーションで新たなエピソードを展開させたりする二次創作的な営みが繰り返されてきたのである。其背景是90年代的同人文化,尤其是各種作品和作家的粉絲文化受眾群體(尤其是女粉絲)使用的表現手法。在特定作品或作家的粉絲群體這個封閉的圈層內,用喜歡的作品角色來創作原版故事中沒有的新故事,或在全新的場景下展開新劇情,這種二次創作活動非常興盛。形を変える大きな契機となったのが、インターネットの浸透、それに伴うパソコンやスマートフォンの普及だ。個人サイトやブログ、SNSなどを通じて、二次創作した作品が、「島社會」を飛び出し、不特定の人の目に觸れる機會が生じたのだ。讓形態發生變化的一大契機就是網際網路的滲透,以及電腦和智慧型手機的普及。網民的二次創作通過個人網站、博客、SNS等平臺接觸更多的人群,不再局限於特定的作品和作家,更加鬆散的創作者/受眾關係開始形成。
多くの人々が共感できるキャラクターを作るには、仲間內でしか通用しない既成のキャラクターや、まったくのオリジナルを創出するのではなく、誰もが知るモチーフを使うのが得策だ。黒板や理科の実験道具のような學校の備品や、通勤通學に利用する鉄道や駅、コーヒーショップや回転壽司のネタ、都道府県や寺社、政黨、大學などなど、日常社會のあらゆるものから、果ては不可視のものまで萬物が2000年代には「擬人化」の対象となった。
想要創作能獲得大多數人共鳴的角色,已不再需要使用只有粉絲之間才通用的既有角色,也不需要從零開始創作原創角色,只要用眾所周知的主題要素來做就行了。身邊的東西——學校的硬體設施(黑板、粉筆、課桌、理科實驗室的器具、音樂教室的樂器等等)、上學上班使用的軌道和車站、放學下班後去的咖啡店或商場、購物使用的各種卡、飲食類的則有迴轉壽司的壽司食材、甜品、紅酒,其他的還有地方政府、寺院神社、政黨、大學等等,從日常社會的各種東西一直到不可目視的抽象事物,進入21世紀後,萬事萬物都變得可以擬人化了。
ブームの當初はまだ誰もやっていないネタをアピールすることが多かった。例えば、ゴキブリの美少女化や、憲法第9條の擬人化表現はかなり話題を呼んだ。しかし、「なんでもあり」=「萬物が擬人化できる」ことが日常化した今、新奇性よりも、作品の質が問われるようになってきている。
潮流剛剛興起時,很多人都愛玩一些不為人知的新鮮梗。例如蟑螂美少女化和憲法第九條等都引發熱議,後來「萬物皆可擬人化」逐漸變得日常化,最後比起玩梗,大家還是更看重作品質量過不過硬了。
メインカルチャーの中の擬人化表現主流文化(main culture)中的擬人化ところで國や地方自治體、図書館や警察などの公共機関、企業、大學から地方の商工業會や商店街までもが何かにつけてキャラクター作りに取り組むようになったのは、1990年代から盛んになったご當地キャラクター、いわゆる「ゆるキャラ」の影響が大きい。
說起來,從政府、圖書館和警察等公共機構、企業、大學,到地方的工商界業會、商業街都開始跑去搞吉祥物角色了,一個很大的原因就是受90年代興起的本土吉祥物(軟萌吉祥物)的影響。
一般社會に向けたキャラクターは、児童文化に由來するマスコット的な、老若男女を問わない萬人受けをするものが基本路線となる。オタク文化に由來する萌えキャラ路線を採る場合もある。
面向社會大眾的角色,基本路線還是走來源於兒童文化的吉祥物那種無論男女老少都能接受的形象。有時也有採用來源於阿宅文化的萌系角色路線。
公的機関の中で、最もサブカル作品に協力的なのは自衛隊だ。地方基地でも獨自のキャラクターを設定しているところが多い。
公共機關中最喜歡利用亞文化作品的當屬自衛隊,他們創作了很多擬人角色,基本上各地方基地都有自己的專屬角色。その一つに、アンドロイド(人間型ロボット)という設定の美少女も存在する。これは1980年代のアニメ「機動戦士ガンダム」シリーズに登場するモビルスーツ(MS)を美少女にコスプレさせるようにデザインした「MS少女」の流れをくむものだ。此外,自衛隊的萌系角色中還有設定為人形機器人的美少女存在。這與始於80年代的機甲少女一脈相承。自衛隊山口地方協力本部 萌えキャラ「めかっ娘3姉妹」
「擬人化」なのか、「制服を著た美少女」なのか、「アンドロイド」なのかは表現者の設定の問題であって、結果として同じ効果をもたらしている點で一括することができる。要は「萌えキャラ」を創作するという目的を達成するために「擬人化」というキャラクター設定上の選択肢があるわけだ。是擬人化,還是制服美少女,抑或是人型機器人,這些都是創作者設定的問題,從最終得到同樣效果這點來說,這都是一樣的。總之,要達成創作萌系角色的目的,我們有「擬人化」這麼一個選項。文化史の中の擬人化文化史中的擬人化日語世界網(www.jpworld.cn)是一個為國內外的日語學習者、教育者、工作者提供最新資訊和日語資源的優質學習平臺。
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