まだまだ冬の寒さが厳しいころに⽴春は訪れます。「⽴春なのに寒い」と⾔う⼈もいますが、⽴春は、季節が春になる最初の⽇を指すので、寒くて當たり前なのです。季節はゆっくりと移り変わっていきますので、⽴春を過ぎれば少しずつ暖かくなっていく。
今回は、⽴春はいつなのか、節分との関係、「⽴春⼤吉」のお札の貼り⽅などについて調べた。
■⽴春はいつ
今年の「⽴春」は2⽉3⽇(⽔)です。⽴春は、「⼆⼗四節気(にじゅうしせっき)」のひとつで最初の節気です。⽴春は「この⽇から春が始まる」という意味があります。
⼆⼗四節気とは1年間の季節を四季よりも細かく24個に分けたもので、太陽の⻩道上(太陽の通り道)の位置によって算出されるものです。
1985年から2020年まで、節分は2⽉3⽇、⽴春は2⽉4⽇ですが、2021年からは、節分が2⽉2⽇、⽴春は2⽉3⽇になります。
これは、⽴春が太陽の運⾏に基づいて算出されているため、⽇付がその年によって異なるからです。
■節分との関係は?
「節分」とは「季節を分ける」という意味があります。季節を分ける⽇は⼀年間に4回あり、春夏秋冬それぞれに始まりの⽇が決められています。
春は「⽴春(りっしゅん)」、夏は「⽴夏(りっか)」、秋は「⽴秋(りっしゅう)」、冬は「⽴冬(りっとう)」と呼ばれています。この、春夏秋冬それぞれが始まる⽇の前⽇のことを「節分」というのです。
節分の⾖まきは、もともとは中國から伝わってきた⾵習で、季節の変わり⽬には邪気(⻤)が⽣じると考えられており、その⻤を追い払う儀式として、⽂武天皇 (もんむてんのう)の時代の慶雲3年(706年)に宮中で初めて⾏われたそうです。
室町時代(1338年〜1573年)ごろには冬から春になる時期を⼀年の境⽬とし、「⽴春」は新年を迎えるのと同じくらい⼤事な⽇として特に重要視され、⾖をま いて⻤を追い払う⾏事として庶⺠にも定著していきました。
春はその年によって変わりますので、節分もそれにあわせて変わります。
■「⽴春⼤吉」お札の意味とは?
「⽴春⼤吉」は禪宗のお寺の習慣からきているとされる、厄除けのお札です。
お札に書かれている「⽴春⼤吉」の⽂字をひとつひとつ⾒てみると、左右対稱になっているように⾒えませんか?
左右対稱なので、お札を裡から⾒ても、表から⾒ても「⽴春⼤吉」と書かれているように⾒えます。
そのため、このお札を⽞関などに貼っておくと⻤が⼊ってきて振り返った時にも同じように「⽴春⼤吉」と書かれたお札を⽬にすることになり、⻤は「まだこの 家に⼊っていなかったのか」と勘違いをして逆戻りし、結果として⽞関から出ていくと考えられています。
⻤が出ていくことでで、⼀年間平穏無事にすごせる・・・ということですね。
■「⽴春⼤吉」のお札の貼り⽅
お札の貼る場所
⽞関扉に貼る場合は⽞関に向かって右側に貼る、⽞関を⼊ってすぐの柱に貼る、神棚に供える、家の⻤⾨(⻤が出⼊りする⽅⾓として忌み嫌われる⽅⾓、北東の⽅⾓)に貼るなど。いずれも⽬線より⾼い位置に貼ります。
お札の貼る時間
⽴春の⽇の早朝に貼る、または⽴春の⽇ならいつでもいいとも⾔われています。お札は⼀年間貼り続け、翌年の⽴春に貼り換えます。
節分に⾖まきをしたり恵⽅巻きを⾷べて無病息災を願う⾏事は知っていても、翌⽇の⽴春がどういう⽇なのか、あまり知らなかった⼈もいらっしゃるのではな いでしょうか。⾖まきをしたり恵⽅巻きを⾷べた翌⽇には、ぜひ、⽴春⼤吉のお札を貼ってみましょう。⼀年間を平穏無事に過ごせますように・・・という願いが込められた厄除けのお札ですが、筆を使って、和紙に⾃分で書いて作るのが良いそうですよ。なるべく左右対稱になるように、上⼿な字ではなくても願いを込めて書くことが⼤事なのですね。