【広告】日本発の國際ラグジュアリー ホテルグループを企業理念に 地域の皆様に愛される運営を

2021-02-17 Concierge大連

コンシェルジュ10月號よりビジネス記事「アジアンドリーム」をご紹介。今月はホテル・ニッコー大連 総経理 望月保成氏。大連唯一の日系デラックスホテルとして19年の歴史を持つホテル・ニッコー大連。組織再編を経て、ホテルオークラとJALホテルズという二つの遺伝子を受け継ぎながら、変化の早い中國市場でいかにホテルの価値を高めていくか、その戦略を問う。

オークラグループとホテル・ニッコー大連

 ホテル・ニッコー大連は、大連で唯一の日系デラックスホテルとして開業し今年で19年目になります。36階建て372室の客室と、5つのレストランやバー、最大1千平方メートルの宴會場などを備え、宿泊やレジャーだけではなく、ビジネスや婚禮にも対応する大型ホテルです。當ホテルは日本人のお客様に多くご利用いただいており、割合でいうとおよそ55%が日本人になります。私はこのホテルを運営する総経理として、営業のみならず、オペレーションや料飲施設(レストランやバーなど、料理と飲食をお客様に提供する施設)の管理、衛生管理や施設管理、スタッフのサービス教育などを行っています。當ホテルは、ホテルオークラの子會社であるオークラ ニッコー ホテルマネジメントが運営するオークラ ニッコー ホテルズのグループホテルです。
 私は大學卒業後ホテルオークラ東京に入社し、當時フロントサービス(ベルボーイ)、レストランサービス、調理部、レストランキャッシャーなど現場の4部門で研修をしました。これはプライマリーローテーションと呼ばれ、主要な部門を回ることによってホテル全體の仕組みを理解するための研修です。ホテル業界、特に営業の仕事では、社內でのネゴシエーションが大変重要になります。例えば企業のご宴席では、料理のメニューや會場の設営アレンジ、支払いなど、各部門と関係を取り持ちながら準備を進めていかなければなりません。ですから複數の部署を経験し、そこで働くスタッフと連攜を深めることは必要不可欠です。
 2年間の研修の後は客室課のフロアキャプテンやフロント業務を務め、その後イギリスのサヴォイホテルで1年ほど研修を行いました。當時ホテルオークラは、イギリスの有名なホテルグループであるサヴォイグループとの相互研修制度を設けており、私は研修生としてサヴォイホテルに1年ほど在籍。日本からのお客様の送客業務や、VIPのお客様のアテンド業務に攜わりました。帰國後は國際セールス課で営業の仕事に従事。その後2004年より営業所長としてヨーロッパとアメリカの営業所に合わせて5年ほど赴任し、現地のお客様を日本へ送客する仕事に攜わりました。具體的には地元の旅行代理店や企業への訪問、クライアントへのプレゼンテーション、契約の取得や更新などの営業業務です。日本へ戻ってからは、オレンジ・マーケティング・サービス・ジャパンへ出向しました。同社はホテルオークラと、當時提攜していたリーガロイヤルホテルグループとの合弁會社であり、グループ共通のプロモーションや予約、送客など、雙方のセールス、マーケティングの役割を擔っていました。オークラグループとJALホテルズの組織再編があったのはまさにこの頃になります。
 2011年からはオークラ ガーデンホテル上海において営業部副部長や、宿泊部の部長兼副総支配人を務め、5年ほど在籍しました。その後、ホテルJALシティ田町 東京の総支配人や、ホテルオークラマニラの開業準備室を経て、2019年6月よりホテル・ニッコー大連に赴任し、今般、総経理に就任しました。
 中國のビジネスはホテル業に限らず、大変スピードが速いと感じます。大手ホテルチェーンが急速に増えており、とてもパワフルな印象を持っています。

オークラのフィロソフィーと
JALホテルズの機能性の統合

  オークラ ニッコー ホテルマネジメントは、ホテルオークラの運営部門とJALホテルズという異なる企業風土を持つ組織が統合してできました。JALホテルズには親會社であるJALの機能的でシステマティックな文化があり、効率的な役割分擔がなされている組織です。一方でホテルオークラには「親切」、「和」というフィロソフィーが息づいています。これは人から人へ、代々の諸先輩方が伝えてきたもので、マニュアル化できるものではありません。また開業當時からの経営哲學で、同社の企業理念でもある「Best A.C.S.」では、Accommodation(設備)、Cuisine(料理)、Service(サービス)に重點を置いています。このような、おもてなしの文化にも通じるサービスの哲學と機能性を併せ持つグループとして、私達はホテルの運営力をさらに強化していきたいと考えています。
 また、私達のホテルグループには「One Harmony」という會員プログラムがあります。現在の會員數はグループ全體でおよそ185萬人前後になります。會員ティアによって特典が異なりますが、例えばレストランご優待特典や、バースデー特典、レイトチェックアウトといったサービスを受けられます。このほか特定のホテルでさらに上質なサービスを受けられるプレミアムセレクションという特典もご用意しています。このようなサービスを通して、いかに會員の皆様にご満足いただき、リピーターになっていただくかというのも、ひとつの戦略です。

資産価値の向上を図りつつ
地元に愛されるホテルを目指す

 當ホテルをホテル・ニッコー大連としてだけではなく、ホテルオークラグループ全體として、市場の中でどのように位置づけるかという視點は、運営戦略上大変重要なポイントです。目下私達のホテルグループは、世界11の國と地域に72店舗を展開しており、このうち日本國外のホテルが25軒になります(2019年9月末現在)。私達ホテルグループのビジョンは「日本発の國際ラグジュアリーホテルグループ」です。中規模でありながら優良かつ洗練されたサービスの展開を目指しており、そのために3つの方針を掲げています。1つ目は日系のホテルとして、日本のホスピタリティを重視したおもてなしのサービスを提供していくこと。2つ目は充実した料飲施設を持ち、品質の高い食事を提供するということ。3つ目はこのようなサービスを実踐しながら、地域の皆様に愛される、地域ナンバーワンのホテルになることです。私たちはホテルの運営會社として、ホテル・ニッコー大連のオペレーションをする立場にあります。當ホテルは私たちの資産ではなく、あくまでオーナー様が所有している土地建物であり、私達はスタッフをお預かりしてこのホテルを運営することによって、資産価値を上げていかなければなりません。投資家やオーナーの皆様が、このホテルのオペレーション會社に任せれば安心だ、と認識していただけるよう、質の高い運営を行っていきたいと考えています。
 現在中國國內では、臺灣、マカオを含め13のホテルを展開しています。私たちが中國國內のお客様に対して同じようなサービスレベルで統一し、行き屆いたサービスを提供することによって、例えば今度は日本に旅行に行く際に「あのホテルグループは素晴らしいね。日本ではあのようなホテルに泊まりたい」という気持ちになってもらえれば大変嬉しいですし、それが私達ホテルグループが目指す方向性でもあります。

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