秋と言えば、「金九銀十」(黃金の九月、銀色の十月)とよく言われている。夏が終わり、天気のよくて爽やかな秋に入る。溫度がちょうどいいので、思わず上海の街を歩いていきたいと思う。
人民広場で園芸職人は植物で景観拠點を飾っている。「人民城市人民建、人民城市為人民(人民の都市は人民によって建設され、人民のために築く)というスローガンが目立つ。
梅隴街道では、社會主義コア価値観テーマ公園である梅隴好人公園があることに気づいた。私は好奇心を持って中へ入った。入口で24文字の社會主義コア価値観の印鑑がその中身を詳しく解釈している。例えば、「富強」は「國富民強、國泰民安(國は富み民は栄える。國は泰平で民の暮らしも平安である)」、「和諧」は「多元包容、以和為貴(多様かつ包摂的で、和をもって尊きとする)」、「誠信」は「一言九鼎、重於泰山(一言に重みがあり、大きな働きをする)」を意味している。
▲公園でお年寄りは木の下に集まってきて広場ダンスを楽しく踴っている
最近、繁華街としての南京東路歩行街(歩行者天國)が延長區間工事を終えて貫通したと聞いている。いったいなにが変わったか訪ねたところ、南京路は相変わらずとても賑やかで、観光客やお年寄りが悠々と行き來していることを見かけた。新型コロナウィルス感染症を抑えたおかげで、人々は巣ごもり生活から正常な活動に回復しつつある。買物もその重要なひとつ。國営百貨店が時代遅れではないかと思うが、お年寄りや観光客の中で人気を集める。そのうえ、老舗の食品店でお土産を買うのも便利。街を自由に歩いたり買い物をしたりして楽しむことができる。
いよいよ中秋の節句が近づいてくるので、大勢の人は情熱を持って老舗の前で長い列を作って月餅を買おうとする。各店舗は伝統的な味を突破して特色ある月餅を新たに登場させた。真老大房は鮮肉月餅そのままだが、新雅粵菜館は醃篤鮮鮮肉月餅(金華ハム、豚の骨付き肉、百頁などを煮込んだ白湯スープ入りの鮮肉月餅)、ワサビ風マグロ月餅、鵞鳥の肝臓入りの鮮肉月餅など、第一食品商店はアワビ鮮肉月餅、蝦の卵とむき身入りの月餅、ドリアンの月餅など、邵萬生はカレー月餅、小龍蝦月餅、ソラマメ月餅などを売っている。本當に驚くほど豊かな品種を揃える。老舗にもかかわらず、絶えずにイノベーションを生み出すために努めているね。伝統的な月餅と言えば、小豆餡入りの月餅、蓮蓉月餅(蓮の実入りの月餅)、五仁月餅(アンズの種、桃の種、オリーブの種、胡麻の種、瓜類の種入りの広東式月餅 )などを挙げられるが、味が甘いという印象を殘してくれる。上海人の場合、定番の鮮肉月餅(豚肉入りの月餅)が塩辛い味なので、一番好まれる。これらの月餅は顔面偏差値が高くて、味も改良される。
▲上海人は時間をかけても列を作って月餅を買いたい。その情熱さはなかなか阻むことができない。
▲1個だけを買うこともできるし、様々な味を組み合わせて箱に入れることもできる。自分で食べるか贈り物をしてもいい。
▲南京東路で古い建物が聳え立つ。上海時裝商店の向こう側は永安百貨店。いずれも長い歴史や物語を伝える。
▲街を歩いて頭をもたげると、服を幹している風景が目につく。上海ならではの特色かなあ。
▲改造済の南京東路延長區間が外灘とつながる
▲I ♡ SHの広告看板がでかい
▲上海特有の上海語。読んだら親切感がある。
上海が各要素をよく融合させるマジックな都市かなあ、と私はしみじみ感じる。古くて歴史の長い建物がレトロな感覚を與えれてれる一方、一般市民が実際に暮らしている雰囲気も濃い。なによりも豊かで調和のとれた生活を送れば幸せではないだろうか。
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隨筆 |お年寄りが活躍している上海の公園