2020年10月23日星期五
予備知識なく映畫を見て、意外な展開に引き込まれることがある。最近では公開中の「博士と狂人」がまさにそれ。辭書界の最高峰オックスフォード英語大辭典(OED)誕生の陰に、編纂(へんさん)者と殺人犯の友情があったと知った
雖然並沒有提前去了解這部電影,但是充滿意外的故事情節卻引人入勝。這就是近期上映的電影《教授與瘋子》,揭秘了象徵辭典界最高峰的牛津英語字典(OED)誕生背後,其編撰者和殺人犯的一段友情故事。
▼「英語辭書の研究者以外にはあまり知られていない話かもしれません」と広島大教授の井上永幸(ながゆき)さん(60)。19世紀、南北戦爭で心を病んだ米軍醫が、英國內で射殺事件を起こす。収監先の病院で、畫期的な辭書作りが始まったと知って深く共鳴。一心に単語の用例を集め、編纂室に送り屆けた
廣島大學教授井上永幸(60歲)說:「這或許是除了英語辭典研究者以外,鮮為人知的一段故事。」19世紀美國內戰時期一名軍醫因患有精神分裂症而在英國犯下殺人罪。被禁閉在精神病院時得知劃時代的牛津英語字典開始編撰工作,於是產生強烈共鳴而一心收集詞語用例並送到編撰室。
▼OEDは言葉の誕生から成長、消滅までを追う壯大な試み。古典や名著からの用例探しは困難の連続で、1928年の第1版(全10巻)刊行まで70年を要した。編纂を率いた博士は完成を見ずに亡くなる
牛津英語字典是一項偉大的嘗試,囊括詞語從誕生到成長直至消亡的整個過程。從古典文籍及名著中尋找詞語用例困難重重,直到1928年才發行了第一版(全10卷),耗費了70年光陰。負責總編的教授未能看到字典的誕生而去世。
▼「人體にたとえれば語意は心臓、用例は血液。用法が豊かなほど、辭書に血が通います」。そう語る井上さんは學生時代、アルバイトで14萬円を貯(た)め、念願のOEDを手に入れた。自身が編纂した英和辭典でも6年半を要したという
「以人體為喻,語意就是心臟,用例是血液。用法越豐富,字典的血液就越能夠流通。」井上在學生時代通過打工存了14萬日元,才買到了心念已久的牛津字典。他自己也花了6年半的時間編撰了英和字典。
▼思い出すのは、三浦しをんさんの小説『舟を編む』の場面。「あの世があるならあの世で用例採集するつもりです」。辭書編纂の途上で亡くなった言語學者がそんな手紙を殘した
我想起了三浦紫苑在《編舟記》中描述的一個畫面。「如果有天堂,我將在那裡收集詞語用例。」在編撰字典的中途,一位去世的語言學者留下了這封信。
▼こちら日々のニュースに追われて右往左往するばかりで、一事に何十年も腰をすえて取り組む醍醐(だいご)味を知らない。生きて完成を見屆けられぬ仕事でも、人は全身全霊を注ぐことができるものと學んだ。
我每天為了追蹤時事新聞而四處奔波,未曾體會過沉下心花十年的功夫做一件事情的樂趣。有的工作窮盡畢生時間未必能夠完成,但是卻可以全身心投入其中。