2021年1月24日星期日
不條理なことばかり起きるのは、そこが鏡の國だから。まっすぐ歩こうとすると反対方向に行ってしまう。お店の棚には商品がいっぱいなのに、見つめると空っぽになる。ルイス・キャロルの『鏡の國のアリス』である
因為故事發生在鏡子之國,所以儘是些可思議的事情。原本想前行卻最終方向是反的。商店明明擺滿了商品,仔細看卻空無一物。這就是劉易斯·卡羅爾創作的《愛麗絲鏡中奇遇記》。
▼この世界に君臨する「赤の女王」に、アリスがのどの渇きを訴える場面がある。「ほしいものをあげましょうね!」と言われて渡されたのは、水ではなく、ぱさぱさのビスケットだ
愛麗絲對統治這個世界的紅皇后說自己口渴了。「我會給你想要的」,然而話一說完,愛麗絲得到不是水,而是乾巴巴的餅乾。
▼いまの私たちも、何だか不條理劇のなかにいるような。求めているのはコロナが発症した時に入院ができ、治療が受けられる醫療體制である。しかし目の前に現れたのは「入院を拒否すれば懲役」という罰則規定。おととい閣議決定された法改正案に含まれている
如今我們就像身處一個古怪的世界。我們希望日本的醫療體制能夠滿足新冠病毒確診患者入院治療。然而我們面臨的卻是一個懲罰規定「拒絕入院將追究法律責任」。前天的內閣會議上將這項規定寫進了法律修正案中。
▼感染者が入院措置を拒んだ場合、「1年以下の懲役または100萬円以下の罰金」を科すことができる。やむなく自宅待機している人が數多くいるのが現狀なのに。自宅療養中の死亡も相次いでいる
當確診患者拒絕入院接受治療時,將面臨「一年以下有期徒刑及100萬日元以下罰款」。現實情況明明是很多人不得不在家自我隔離,也不斷有人在隔離期間去世。
▼罰則がもたらす負の効果も心配だ。ややこしいことになるなら検査を受けるのをやめておこう、そう考える人も出てくるかもしれない。罰則を伴う入院というイメージが、感染症患者への差別や偏見を助長しないだろうか
處罰規定所帶來的負面效果也令人擔心。也許有人會嫌麻煩而放棄檢查。不住院就會受到處罰,難道不會助長對確診患者的歧視和偏見嗎?
▼コロナ対応の重荷が特定の病院に偏っているとすれば、それも不條理だ。一連の法改正案では病床確保に向けて醫療機関に「勧告」ができるようにするというが、上手に使ってほしい。現場を無視した勧告を亂発し、さらなる不條理を招かぬように。
新冠疫情處治重擔偏向特定的醫院也存在著不合理。一系列的法律修正案當中,也有勸告醫療機構要確保病床,希望這個方案能夠充分利用。希望不要無視醫療一線的實際情況,隨意提出勸告而導致更多不合理的事情發生。
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