2020年12月9日星期三
10歳だった少年は、友達と下校中に見知らぬ男から聲をかけられる。「大學で音聲の研究をしている。協力してくれないかな」。自分だけがマイクを持たされ、文章を読まされたことをいまでも覚えている
一個10歲的少年和朋友在放學途中,被一個陌生男子搭話。「我在大學研究語音,可以幫個忙嗎?」他至今還記得只有自己拿著話筒,錄了一段文章朗讀的語音。
▼小説のような話だが、彼がつらい記憶を取材に明かしてくれた。聲を採取したのは警察官。小學校の擔任にも接觸し、「少年の聲は脅迫の聲と一致するか」と尋ねている。昭和最大の未解決犯罪といわれるグリコ·森永事件の捜査だった
在採訪時得知這段像小說一樣的情節帶給他痛苦的回憶。收集聲音的其實是一名警察,他找到少年的班主任並詢問「他的聲音是否和威脅案件的嫌疑人很像?」當時警察正在調查昭和時代最大懸案固力果·森永事件。
▼1980年代、「かい人21面相」を名乗る犯人が毒物入りのお菓子を店頭に置き、食品企業を次々に脅迫。その音聲には幼い子どもの聲が使われた
上個世紀八十年代,一名自稱「怪人21面相」的犯人將投毒的點心放進商店,不斷威脅食品公司。其中,嫌疑人使用了年幼孩子的聲音。
▼公開中の映畫「罪の聲」は、20年前に時効を迎えたこの事件がモチーフだ。脅迫テープの聲の主たちが送ったその後の人生を星野源さんらが熱演。大人の身勝手によって聲という罪を背負わされた苦悩に胸が締め付けられる
改編自這個真實案件的電影《罪之聲》正在上映,20年前該案件已經失去了訴訟時效。威脅錄音帶的聲音所屬人此後的人生由星野源等人傾情出演。成人的任性之舉讓年幼的孩子背負罪之聲的苦惱,令人心痛。
▼もちろん冒頭の少年は疑われただけだ。だが、噂(うわさ)は小さな町を駆けめぐり、「犯人一味では」との視線が突き刺さった。いじめもあって登校できなくなり、10代で海外へ飛び出す。あれから36年。いまは父親となって、関西地方で小さな會社を切り盛りしている
文章開頭提到的少年只是受到懷疑。然而謠言隨之在小鎮上風生水起,他被迫忍受周圍人懷疑的目光,「他是同夥嗎?」後來遭遇校園欺凌,無法上學,只好在十幾歲時離開日本。36年過去了,如今他已為人父,在關西經營一家小公司。
▼「自らの境遇を他人のせいにするのは『逃げ』なんよ。それにキツネ目の男とか身近におらんかったしなあ」。取材中の屈託のない笑顔に救われた。人生に時効なんてない。疑われた子も地道に懸命に生きている。本當のテープの子だってそうあってほしい。
「將自己的遭遇怪罪他人其實是一種逃避。並且當時我身邊並沒有行為可疑的男子。」採訪時,他臉上掛著無憂無慮的治癒笑容。人生沒有時效。受懷疑的孩子也過著踏實的生活。希望錄音帶裡那個真正的孩子亦如此。