「ふん、なら、しっしっ!」とむすっとしながらハトはまた自分の巣におさまる。
「哼!滾滾滾!」鴿子板著臉,又回到了自己的巢中。
アリスはアリスで、木々のあいだ、なるだけ身をかがめたんだけど、首が枝にからまるばっかりなので、そのたびごとにとちゅうでほどくはめに。しばらくしてふと、キノコのかけらを手ににぎったままと思い出してね、あらためてそうろっとあつかいながら、まずはひとつをかじり、さらにもうひとつ、のびたりちぢんだりしながら、ようやくいつもの背たけにおさまることができた。
愛麗絲費勁兒地往樹林裡蹲,因為她的脖子總是會被樹叉掛住,要隨時停下來排解。過了一會,她想起了手裡的兩塊蘑菇,於是她小心地咬咬這塊,又咬咬那塊,因此她一會兒長高,一會縮小,最後終於使自己成了平常的高度了。
かなりひさびさ背たけが元に近くなったので、初めはとっぴに思えたけど、數分もするとしっくりきて、そしてれいのごとくひとりごとの始まり。
愛麗絲接近了正常高度了,所以開頭還感到有點奇怪,不過幾分鐘就習慣了。然後又像平常那樣自言自語了。
「ふう! これで半分はかなったわけね! ほんとわけわかんなくてよ、ころころ変わるなんて! 次から次へと、何になっていくのか読めないし! とはいっても、元の背たけにもどれたんだから。お次は、あのきらびやかなお庭に入ることね——どうやってやったもの[#「もの」に傍點]かしら?」と言いながら、ふと出たのがひらけたところ、そこに1メートル20くらいの小屋が。
「哼!完成一半了呢!這些變化真是讓人難以捉摸!我不知道下一分鐘我會是什麼樣!不管怎樣,現在我總算回到自己原來的大小了,下一件事情就是去那個美麗的花園。可是該怎麼辦呢?」說話間來到了一片開闊地,這裡有一間一米二高的小房子。
「どなたのおうちにしても、」と考えるアリス、「この[#「この」に傍點]大きさで顔を合わせるのはよした方がよさそう。だって、向こうさまこしをぬかしてしまいかねなくてよ!」そこでまた右手のかけらをかじりだして、とりあえずおうちに近づく前に自分の背たけを23センチに落としたんだ。
「別管是誰住在這裡,」愛麗絲想,「我現在這樣的大小不能進去,會把它們嚇壞的喲!」她咬了一點右手上的蘑菇,一直到自己變成23釐米高,才走向那座小房子。
ものの數分ぼう立ちでおうちをながめて、次に何をしようかと思っているうち、ふいにお仕著せのめし使いが森から走り出てきて——(そいつをめし使いだと見たのはお仕著せすがただったからで、そうでなかったら顔だけではお魚としかわからなかっただろうね)——それからにぎった手の角っこでドアをとんとん。
她站在小房跟前看了幾分鐘,想著下一步該幹什麼。突然間,一個穿著制服的僕人(她認為僕人是由於穿著僕人的制服,如果只看他的臉,只會認為他是一條魚的)從樹林跑來,用腳使勁兒地踢著門。
するとドアが開いて、お仕著せのめし使いがもうひとり、丸顔で大きなお目々でカエルみたい。さらにめし使いはふたりとも、見たところ頭に粉《こな》をふいたくるくるまきのカツラをかぶっているようで。へんてこで一體全體何なのかわくわくしてきてね、森からそろりと少し身を乗り出して耳をすませる。
只見一個穿著制服,長著圓臉龐和像青蛙一樣大眼睛的僕人開了門。愛麗絲注意到這兩個僕人,都戴著塗了粉的一層又一層的假髮。她心裡通通直跳,非常想知道這到底是怎麼回事,於是就從樹林裡探出身,側耳傾聽。
お魚めし使いがまずわきから取り出だしたるは大きなお手紙、自分の體と同じほどの大きさで、これを相手に手わたしながら大げさに言うんだ、「御前さまへ。クイーンさまよりクローケーのおさそいなり。」カエルめし使いも同じく大げさにくりかえして「クイーンさまより。御前さまへクローケーのおさそいでありますか。」
脖子魚僕人從胳膊下面拿出一封幾乎和他身體一樣大的信,然後把信遞給另一個僕人,同時還用嚴肅的聲調說:「致公爵夫人:王后邀請她去玩槌球。」那位青蛙僕人只不過把語序變了一下,用同樣嚴肅的聲調重複著說:「王后的邀請:請公爵夫人去玩槌球。」
そのあとふたりとも深々おじぎをすると、まきまきカツラがからまりあう。
然後他們倆都深深地鞠了個躬,這使得他們的假髮纏在一起了。
アリスは笑い転げてしまってね、さとられたかもと森のなかへかけもどるはめに。そうしてまた顔をのぞかせたときには、お魚めし使いはいなくなっていて、そのお相手がドアわきの地面にすわりこんで、空をぼんやり見つめていてね。
愛麗絲不由得笑了起來,可能被發現了,於是她不得不跑回樹林裡。她再出來偷看時,魚僕人已經走了,另一位坐在門口的地上,呆呆地望著天空愣神。
アリスはおずおずとドアのところへ行って、とんとん。
愛麗絲怯生生地走到門口,敲了門。
「ノックをしてもむだであります。」と言うめし使い、「そのわけはふたつ。ひとつは、わたくしめがあなたさまと同じくドアのこちらがわにおりますゆえ。もうひとつは、なかが相當さわがしいので、あなたさまがたたいても、だれにも聞こえちゃおりません。」
「敲門沒用。」那位僕人說,「這有兩個原因:第一,因為我同你一樣,都在門外,第二,他們在裡面吵吵嚷嚷,根本不會聽到敲門聲。」
してみるとたしかに內がわでは今も[#「今も」に傍點]とてつもない物音がしていて——ひっきりなしにどなる聲とくしゃみの音、合間にいちいちがしゃんがしゃん、まるでお皿かやかんが粉々《こなごな》にわれたみたい。
確實,裡面傳來了很特別的吵鬧聲:有不斷的嚎叫聲,有打噴嚏聲,還不時有打碎東西的聲音,好像是打碎盤子或瓷壺的聲音。
「それでしたら、」とアリス、「入るにはいかがすれば?」
「那麼,請告訴我,」愛麗絲說,「我怎麼進去呢?」
翻譯:YUKI
校對:kakapo
朗讀:哈靜