福井県あわら市の「小林化工」が製造・販売する水蟲などの真菌症の治療薬に睡眠導入剤の成分が混入した問題では、処方を受けた人の7割近い239人から健康被害が報告されています。
厚生労働省によりますと、因果関係は分かっていないものの服用した2人が死亡しているということです。
福井県は、小林化工に対し、法令順守の意識が欠如し、品質管理の體制に重大な問題があるとして、過去最長となる116日間の業務停止命令を出しました。
合わせて役職員の教育や品質管理の體制の見直しなどを業務改善命令も出し、改善が確認されるまで製品の出荷の再開を認めないとしています。
これまでの県と厚生労働省の調査では、製造工程で原薬を継ぎ足そうとして、睡眠導入剤の成分と取り違えていたことが確認されたということです。
原薬を継ぎ足すことは國が承認しておらず、本來、2人で行う原薬の取り出し作業も、人員が不足していたために1人に任せていたということです。
さらに一部の品質試験を行わずに結果をねつ造し、品質試験で異常が見つかっても原因を調査しないまま出荷していたとしています。
また、ほかの醫薬品全般でも少なくとも平成17年から虛偽の記録の作成や、行政上の手続きをせずに製造方法の変更などが行われ、経営陣も黙認していたということです。