最先端技術分野における中國人研究開発者の賃金が日本の水準上回る

2021-12-29 人民網日文版

 先ごろ、中國で知名度の高いある情報技術企業が日本に研究所を設立し、それに伴う人員募集の際、新入社員の初任給に40萬円を提示し、その高額さが話題となった。

 日本のメディアは同企業が日本で何を研究するのかではなく、「月給40萬円」という點に注目し、報道した。現在、日本の大手企業の初任給は22萬円程度で、中小企業であれば20萬円以下というのが一般的だ。つまり、40萬円というのは一般的な初任給の約2倍になるため、多くの日本人を驚かせることになった。 

 あるもうすぐ50歳になる日本人の友人はある中規模の情報技術企業で管理職に就いている。その友人に言わせると、「40萬円というのは相當高い」という。彼は20年前に中國支社で勤務した経験もあるが、當時中國と日本の賃金差が大きかったことは今もしっかり記憶に殘っているという。 

 彼は、「當時、中國の一般社員の給與はとても安く、日本との差は大きかった。今、中國企業が日本の新入社員に、日本の平均的な水準をはるかに上回る40萬円の給料を払うことができるということは、中國の情報技術企業が近年、飛躍的に実力をつけているほか、中國國內の賃金水準が大幅に向上しているということだろう」と話した。 

 また、人工知能や先端通信技術、バイオ醫薬品などの分野では、日本企業は中國人研究開発者を僱おうと思えば、日本の人材よりお金がかかると感じ始めている。 

 中國にある日系研究開発企業の數社は取材に対して、中國では、人工知能の研究開発が盛んで、関連人材が引っ張りだことなっており、月給40萬円でも必要な人材を見つけるのはすでに困難だという。ある研究所の所長は、「中國の研究開発人員の賃金は、東京よりかなり高くなっている」と話した。 

 日本企業はその発展の過程で、かつては米國でかなりのコストを投じて、研究開発人材を僱ってきたという企業も多かった。しかし、中國人研究開発者の賃金が日本人より高いという事態はこれまで生じたことが無かった。

 また別の通信研究開発企業の日本研究所の所長は取材に対して、「第5世代移動通信システム(5G)に攜わる研究開発者は、日本人と比べて賃金が低いということは無い」と話す。 

 そして、「當社の5G研究開発の中心地は米國と中國。米國と比べると、中國の研究開発人員の數が多く、市場も大きい。そのため、ここ數年は中國に多くのプロジェクトを置き、中國を中心に5Gの研究開発を進めるという形ができつつある。賃金や待遇も自然と同じ方向に傾いていく」という。 

 視點を変えると、日本企業が中國人研究開発者に高い給料を払う根本的な原因は、將來の中國市場に大きな期待を抱いているからだともいえる。 

 一方、中國と日本の賃金水準が逆転しているのは、今のところ主に情報技術や人工知能、先端通信技術、製薬業などの研究開発分野に限られている。一般従業員の賃金水準を見ると、やはり日本のほうがかなり高くなっている。しかし、中國のハイエンド研究開発人材の賃金水準が向上しているということは、さらに多くのイノベーションの成果が生まれ、「メイド・イン・チャイナ」や「中國のイノベーション」を推進し、優れた循環が形成されると期待できるだろう。近い將來、さらに多くの分野で中國の賃金水準が日本を超える可能性もある。 

 最先端技術の分野で「報酬の魅力」がなくなると、「日本製」にどのような影響が出るのかという點も注目に値する。

文:陳言。報道関係者、日本問題専門家

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