春の色、春の味
春天的色彩、春天的味道
花屋の店先に春を感じるなどといえば、無粋の極みかもしれない。それでも小さくほころぶ桃の枝が飾られているのを見ると、軽やかな気持ちになる。その隣には、黃色い菜の花と青い麥を組み合わせた花束があった。
如果說在花店門口感受春天,那未免也太沒有情趣了。儘管如此,當我看到花店門口用來裝飾的微綻桃枝,仍然不免心神蕩漾。桃枝的一旁則是由黃澄澄的油菜花和綠油油的麥穗搭配而成的花束。
意外なようでいてお似合いなのは、麥畑の穂といちめんの菜の花が、かつてはどこにでもある農村風景だったからだろう。買い求めて花瓶に挿すと、春がそこにちょこんと座っているように見えた。
這一組合令人意外卻又十分搭配,恐怕是因為麥穗和油菜花海的景色在過去的農村隨處可見的緣故。從花店買來花束插入花瓶中,春天仿佛便落座了下來。
春の色があり、春の香りがあり、そして春の味がある。菜の花は昔から春の訪れとともに食されてきた。料理の格言に「春の皿には苦みを盛れ」という。菜花もふきのとうも、苦さを、そしてそのなかの甘さを楽しみたい。
油菜不光有春天的色彩,春天的香氣,而且還有春天的味道。隨著春天的到來吃油菜是自古就有的傳統。日本有句料理名言,叫「春天多食苦味菜」。油菜和蜂鬥菜都是帶苦味的蔬菜,但其苦中還帶有甘甜,真想好好品嘗一番啊。
菜花には気候風土にあわせた品種が多く、群馬に「かき菜」が、新潟に「川流れ菜」がある。筆者の近所で手に入る「のらぼう菜」は、東京や神奈川などで作られてきたという。寒さに強く、天明・天保の飢饉(ききん)では多くの人命を救ったと伝わる。どの菜も冬の寒さをしのぐことで味わいを深くする。
油菜根據氣候風土有著眾多品種,比如群馬有叫「掻菜」的品種,新潟有叫「川流菜」的品種。筆者在家附近買到的「野良坊菜」據說產自東京和神奈川等地。該品種耐寒,相傳在天明饑荒和天保饑荒期間,「野良坊菜」拯救了眾多性命。不管哪種油菜,只要經歷過冬天嚴寒的洗禮,其口感都會更上一層樓。
この間までの寒気がうそのように、各地で暖かな週末となった。関東では桜の散る頃の陽気というから、ジェットコースターに乗っているかのようだ。きのうは蜂そして蝶(ちょう)が羽ばたくのも目にした。もしや、びっくりして跳び起きたか。
前段時間,冷空氣仿佛消失了一般,日本各地迎來了一個暖和的周末。那氣溫就像坐了過山車,直接攀升至了關東地區櫻花散落時才有溫度。昨天我還看到了震顫著雙翅的蜜蜂和蝴蝶。或許,它們的出動也是因為驚詫於這樣的天氣吧。
予報によるとあすからはまた冬の寒さに戻るという。「寒暖差疲労」という言葉もあるほどで、體調には十分気をつけたい。滋味あふれる野菜などをいただきながら。
據天氣預報消息,明天起冬日的嚴寒將會再度回歸。有個詞叫做「溫差疲勞」,在品嘗可口的蔬菜的同時,我們也要格外留意自己的身體情況。