君の家には、恭子さんと友達として行かなければならないと思っていたから。
我覺得一定要跟恭子同學成為朋友,才能一起去你家。
分からなかった僕は、君と僕との関係を基準にした。
我不知道怎樣才算是朋友,所以就拿你跟我的關係當標準了。
許さない、そう言われたあの日から、僕らは一歩ずつ、本當に一歩ずつ、友達としての道を歩いてきた。
從她說絕不原諒我的那天開始,我一步步地,真的一步步地,慢慢走上跟她成為朋友的道路。
僕が歩く初めての道、いつもはせっかちな癖に、足元のおぼつかない僕を辛抱強く待ってくれた恭子さんには、感謝の気持ちでいっぱいだ。流石《さすが》、君の親友だ。もちろん、本人には言わないけれど。
在我第一次走的這條路上,一向急性子的恭子同學非常有耐心地等待踟躪的我,真的非常感謝她。不愧是你的闈蜜。當然我不會跟她本人說的。
そうしてやっと、この間、恭子さんと、日帰りではあったけれど、僕らが一年前に行ったあの場所に行ってきた。
就這樣,最近終於和恭子同學一起去了我們一年前去的那個地方,雖然是當天來回啦。
その時に初めて君のお母さんとの約束を恭子さんに言ったんだ。そしたらもっと早く言えって怒られたよ。
那時我第一次跟恭子同學說了和令堂的約定,結果又惹她生氣了,罵我為什麼不早說。
まったく、僕の友達は気が早い。
真是的,我的朋友性子真急。
お供え物はその時に買ったお土産なんだ。
給你的供品是那時買的土產。
學問の神様がいた場所にできた梅で作られたものだ。
用學問之神所在之處的梅子製作的。
君はまだ十八歳だけれど、特別に許してあげよう。味見した感じは美味しかったよ。
你雖然才十八歲,但特別允許你享用啦。我試了一下,覺得十分美味。
気に入ってくれるといい。
要是你喜歡就好了。
恭子さんは元気だ。知ってるかな。
恭子同學很好。你知道嗎?
僕も元気だ。君と會う前よりもずっと。
我也很好,比認識你之前好太多了。
君が死んだ時、僕は思った。僕は君と出會うために生きてきたって。
你死的時候我是這麼想著。我是為了和你相遇才出生的。
でも、君が僕に必要とされるために生きてきたとは、信じられなかった。
但是,我不相信你是為了被我需要才出生的。
今は、違う。
現在不一樣了。
僕らはきっと、二人でいるために生きてきたって、信じてる。
我們倆一定是為了在一起才出生的,我這麼相信著。
僕らは、自分だけじゃ足りなかったんだ。
因為我們倆只有自己的話,並不完整。
だからお互いを補うために生きてきた。
因此,我們是為了互補而出生的。
最近は、そういう風に思う。
最近我開始這麼想了。
だから君のいなくなった僕は一人で立てるようにならなくちゃいけない。
你不在了,我非得一個人自立自強不可。
それが、僕が二人でやっと一つだった僕らの為にできることだと思う。
我覺得這是我能為合而為一的我們所做的事。
…………また來るよ。死んだあとの人の魂のことは僕にも分からないから、君の家で、寫真の前でも同じ話をしてあげる。
……我還會再來。我不清楚人死後的靈魂到底在哪裡,所以我會到你家,對著你的照片再說一次。
もし聞いてないってことだったら、天國に行った時にしてあげる。
要是你沒聽到,我去天國時會跟你說。
じゃあ、またね。
那就下次見了。
…………。
…………。