【9月16日の日本の昔話】海の水はなぜしょっぱい?

2021-02-16 日語學習 假名標註
むかしむかし、ある村むらに貧乏びんぼうな男おとこがいました。

 ある日ひの晩ばん、その男おとこのところへ白しろいひげのおじいさんがやってきました。
「道みちに迷まよったので、一晩ひとばん泊とめてくだされ」
「ああ、それはお困こまりでしょう。いいですとも。さあどうぞ」
 男おとこは親切しんせつに、おじいさんを泊とめてやりました。

 次つぎの日ひ、おじいさんは男おとこに小ちいさな石いしうすをくれました。
「泊とめてもらったお禮れいじゃよ。これは不思議ふしぎな石いしうすでな、右みぎへ回まわせば欲ほしい物ものが出でて、左ひだりへ回まわせば止とまるんじゃ。止とめるまで出で続つづけるから、気きをつけるんじゃぞ」
 おじいさんはそう言いって、出でて行いきました。
 男おとこはためしに、石いしうすを回まわしてみました。
「米出ろ、米こめ出でろ」
 すると石いしうすから、まっ白しろい米がザクザクと出でてきました。
 あわてて左ひだりへ回まわすと、米はピタリと止とまります。
「へー、こいつはすごいや!」
 男おとこは米や魚さかなをたくさん出だして、まわりの家いえにも分わけてあげました。

 さて、男おとこの隣となりに、欲張よくばりな兄にいさんが住すんでいました。
 兄にいさんは弟おとうとが急きゅうにお金持かねもちになったのを不思議ふしぎに思おもい、こっそりのぞきにきました。
「そうか、なるほど。全すべては、あの石いしうすのおかげだな。しめしめ」
 兄にいさんは夜よるになると弟おとうとの家いえに忍しのび込こんで、石いしうすを盜ぬすみました。
 そして舟ふねにのって、海うみへ逃にげました。
「よしよし、ここまで來くれば大丈夫だいじょうぶだろう」
 兄にいさんは一生懸命いっしょうけんめいに舟ふねをこいだので、お腹なかがペコペコになりました。
 そこで、持もってきたおにぎりを取とり出だすと、
「そうだ、塩しおをつけて食たべると、きっとうまいだろう。よーし、塩しお出ろ、塩しお出でろ」
と、石いしうすを回まわすと、石いしうすからは塩しおがザラザラとあふれ出だして、たちまち舟ふねいっぱいになりました。
「わっ、わっ、もう止とまれ! 止とまれ! 止とまってくれー!」
 欲張よくばり兄にいさんは石いしうすから物ものを出だす方法ほうほうは見みていたのですが、止とめ方かたは見みていなかったのです。
 ついに舟ふねは塩しおの重おもさに耐たえられなくなり、そのまま海うみに沈しずんでしまいました。

 ところであの石いしうすは、今いまでもグルグルと回まわって塩しおを出しています。
 海うみの水みずがしょっぱいのは、こういうわけなのです。

おしまい

很久很久以前,村莊上有一個貧困的男子。


 一天晚上,來了一個白鬍子老爺爺對這個男子說:

「我迷路了,能讓我住一晚嗎」

「阿,好可憐啊。那你一定很著急吧。可以的,這邊請。」

 男子親切地讓老爺爺住了下來。


 第二天,老爺爺給男子一個小石碓。

「這是對留宿的感謝,他不是普通的石碓。向右轉的話就會出來想要的東西,向左轉的話就會停止。在向左轉之前,都會一直出。要小心使用奧」

 老爺爺說了這些之後就走了。

 男子試著轉動石碓:

「出大米出大米」

 只見雪白的大米涮涮的流下來,

 急忙向左轉動,大米立刻停止。

「啊,這東西真不錯啊!」

 男子拿出很多米和魚,分給鄰居們。


 男子的鄰居家住著他貪得無厭的哥哥。

 哥哥好奇弟弟突然變得有錢的原因,就悄悄地跟著他。

「原來如此,全是那塊石碓的功勞呀,好極了!」

 到了晚上,哥哥潛入弟弟家,偷走了石碓,

 乘船逃向了大海。

「好了,到這就安全了吧」

 哥哥一直努力划船,漸漸肚子餓了。

 於是拿出攜帶的飯糰。

「對了,撒點鹽吃的話,一定很好吃吧。好,就這樣。出鹽來,出鹽來···」

 他轉動著石碓,鹽譁啦啦地從石碓裡湧了出來,很快就裝滿了整條船。

「哇,哇,快停下來,停下來。停---- 」

 貪得無厭的哥哥雖然看到了從石碓裡出東西的方法,卻沒有看到停止的方法。

 最終,小船承受不住鹽的重量,就那樣沉到了海裡。


 即便如此,石碓至今還在咕嚕咕嚕地轉動著向外出鹽。

 海水就是這樣變鹹的。

結束

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