海 うみの水みずはなぜしょっぱい?
むかしむかし、ある村むらに貧びん乏ぼうな男おとこがいました。ある日ひの晩ばん、その男おとこのところへ白しろいひげのおじいさんがやってきました。「道みちに迷まよったので、一ひと晩ばん泊とめてくだされ」「ああ、それはお困こまりでしょう。いいですとも。さあどうぞ」男おとこは親しん切せつに、おじいさんを泊とめてやりました。
很久很久以前,村莊上有一位貧困的男子。一天晚上,來一個白鬍子爺爺對這個男子說:「我迷路了,能讓我住一晚嗎?」「啊,好可憐啊,那你一定很著急,可以的,那這邊請。」男子親切地讓老爺爺住了下來。
次つぎの日ひ、おじいさんは男おとこに小ちいさな石いしうすをくれました。「泊とめめてもらったお禮れいじゃよ。これは不ふ思し議ぎな石いしうすでな、右みぎへ回まわせば欲ほしい物ものが出でて、左ひだりへ回まわせば止とまるんじゃ。止とめるまで出で続つづけるから、気きをつけるんじゃぞ」おじいさんはそう言いって、出でて行いきました。男おことはためしに、石いしうすを回まわしてみました。「米ころ出でろ、米こめ出でろ」すると石いしうすから、まっ白しろい米こめがザクザクと出でてきました。あわてて左ひだりへ回まわすと、米こめはピタリと止まります。「へー、こいつはすごいや!」男おことは米こめや魚さかなをたくさん出だして、まわりの家いえにも分わけてあげました。
第二天,老爺爺給了這個男子一個小石碓。「這是對留宿的感謝,它不是普通的石碓,向右轉的話會出來想要的東西,向左轉的話就會停止,在向左轉之前都會一直出,要小心使用哦」老爺爺說完就走了。男子試著向右轉動石碓:「出大米處大米」只見雪白的大米譁譁的流了下來,急忙向左轉,大米立刻停止了。「啊,這東西真不錯啊!」男子拿出了很多米和魚分給了鄰居。
さて、男おとこの隣となりに、欲よく張ばりな兄おにさんが住すんでいました。兄にいさんは弟おとうとが急きゅうにお金かな持もちになったのを不ふ思し議ぎに思おもい、こっそりのぞきにきました。「そうか、なるほど。全すべては、あの石いしうすのおかげだな。しめしめ」兄にいさんは夜よるになると弟おとうとの家いえに忍しのび込こんで、石いしうすを盜ぬすみました。そして舟ふねにのって、海うみへ逃にげました。「よしよし、ここまで來くれば大だい丈じょう夫ぶだろう」兄にいさんは一い生っしょう懸けん命めいに舟ふねをこいだので、お腹なかがペコペコになりました。
男子的鄰居住著一個貪得無厭的哥哥。哥哥好奇弟弟突然有錢了,就悄悄地跟著他。「原來如此,全是那塊石碓的功勞啊,好極了!」到了晚上,哥哥潛入弟弟家,偷走了石碓,乘船逃向了大海。「好了,到這就安全了吧」哥哥一直努力划船,漸漸肚子餓了。
そこで、持もちってきたおにぎりを取とり出だすと、「そうだ、塩しおをつけて食たべると、きっとうまいだろう。よーし、塩しお出しゅつろ、塩しお出しゅつろ」と、石いしうすを回まわすと、石いしうすからは塩しおがザラザラとあふれ出だして、たちまち舟ふねいっぱいになりました。「わっ、わっ、もう止とまれ!止とまれ!止とまってくれー!」欲よく張ばり兄にいさんは石いしうすから物ものを出だす方ほう法ほうは見みていたのですが、止とめ方かたは見みていなかったのです。ついに舟ふねは塩しおの重おもさに耐たえられなくなり、そのまま海うみに沈しずんでしまいました。
於是拿出來攜帶的飯糰。「對了,撒點鹽吃的話,一定很好吃吧。好,就這樣,出鹽來.」他轉動著石碓,鹽譁啦啦的從石碓湧了出來,很快就裝滿了整條船。「哇,哇,快停下來,停下來。停.」貪得無厭的哥哥雖然看到石碓裡出東西的方法,缺沒有看到停止的放法。最終,小船承受不住鹽的重量,就那樣沉到了大海裡。
ところであの石いしうすは、今いまでもグルグルと回まわって塩しおを出だしています。海うみの水みずがしょっぱいのは、こういうわけなのです。
即便如此,石碓至今還在咕嚕咕嚕地轉動著向外出鹽。海水就這樣變鹹的。
おしまい。
結束
新聞源:昔話