アベノミクスの信頼性には常に疑問が投げかけられているが、「ネコノミクス」は日本で大きな成功を収めている。データによれば、2015年の貓関連産業が日本経済にもたらした経済効果は2兆3千億円と試算されている。22日には30回目の「貓の日」が盛大にお祝いされ、日本経済に貢獻した貓たちに感謝すると共に、より多くのメーカーがこのイベントで再び大きな売り上げをあげた。
2月22日は日本では「貓の日」とされている。この記念日は愛貓家たちが立ち上げた貓の日実行委員會が「貓と一緒に暮らせる幸せに感謝し、貓とともにこの喜びをかみしめる記念日を」という趣旨で1987年に制定した。
今年は「貓の日」制定から30周年記念となっており、日本各地で様々な祝賀イベントが行われた。東京のあるメーカーは「ねこのて」パンを販売し、セットとして貓型のアイスクリームも販売。吃茶店では通常のカフェラテの上にクリームで作った大きなハローキティをのせたり、あらゆる貓をモチーフとした食べ物が飛ぶように売れた。貓型アイスクリームを販売している店の店長は日本メディアの取材を受け、自身は貓アレルギーであるものの、貓がお店の売上げにこれほど貢獻してくれているので、貓に対してとても感謝していると語った。また広島県の尾道市は日本で「貓のまち」として広く知られており、毎年多くの観光客が貓たちと一緒に暮らす楽しみを體験するために訪れている。「貓の日」當日には、日本全國各地からわざわざ尾道市を訪れた多くの愛貓家が貓のフェイスペインティングをし、貓耳をつけて、キャットフードを手に、貓たちと一緒に寫真撮影をして記念日を過ごした。
貓たちの魅力はこれだけにとどまらない。先ごろ日本のメディアの報道によれば、東京のある経営不振の高級マンションが貓の助けで経営が好転したという。もともとこのマンションは空き部屋が非常に多く、焦ったオーナーは野良貓を保護するシェルターに連絡をとり、このマンションを貓と一緒に賃貸する「貓付きマンション」に改造したのだ。マンションには備え付けの家具がそろっているだけでなく、ここに入居すればもれなく一匹の貓がついてくるという。もちろん住民自身が飼っている貓と一緒に入居することも可能。それだけでなく、マンションの內裝にも手を加え、貓用のキャットウォークやキャットタワーなどが設けられている。住民は解約して退去する際、その貓を引き取ることもできるし、そのままマンションに置いていくこともできる。この新たなサービスを採用した途端、マンション全室が予約でいっぱいになり、現在は入居の順番待ちが出ているという。その後、このマンション周辺の100餘りのアパートなども同じサービスを始め、現在そのエリアはすでに名実ともに「貓の楽園」になっている。
日本の関西大學の宮本勝浩名譽教授は、2015年に貓を飼育する人々が貓の購入費、餌代、グッズ代や動物病院代など貓1匹の飼育にかける経費を総額約1兆1千億円とした。また日本人が購入する各種の貓モチーフの食品、グッズ、貓をテーマにしたイラスト集や書籍などの売上げを約30億円、貓をテーマとした各種観光ツアーに消費する費用を約40億円と推定し、貓たちが日本のGDPにおよそ2兆3千億円以上もの貢獻をしていると試算している。これをうけて、日本ではすでに「ネコノミクス」を正式に提言する人も現れており、ネコノミクスが低迷する日本経済に一條の光を與えているとしている。
日本人がなぜこれほど貓好きなのかというと、主な二つの原因として孤獨と忙しさが挙げられるだろう。まず東京で働く若者たちの大部分は他県出身のため、東京に友人も多くなく、疲れて家にたどり著いても、家の中が空っぽというのは淋しい。そんな時、貓を一匹飼っていると、心がとても慰められるだろう。また彼らの両親も故郷で同じように孤獨に直面している。日本では多くの一人暮らしの老人たちが貓を自分のパートナーとして飼っている。また日本の社會人は朝早くに出勤し、夜遅くに帰宅、時には忙しさのあまり家に帰れない場合もある。毎日散歩などの世話しなければならない犬と比べると、手間のかからない貓が自然と社會人のペットとして選ばれることになるのだろう。日本のメディアは今年年末にも貓が犬を上回り、日本の家庭で最もよく飼われるペットになると予想している。そして將來的に貓たちはさらに日本経済に貢獻していくことになるだろう。
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